【フローラS】優勝:レッドアゲート

2008(平成20)年4月27日 G2・東京競馬場 芝2000m フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (8) レッドアゲート 牝3 54.0 内田博 2.00.5 34.8 428( 0)
2着 (4) カレイジャスミン 牝3 54.0 北村宏 1 1/4 35.3 486(-2)
3着 (14) キュートエンブレム 牝3 54.0 松 岡 1/2 34.8 430(-4)
4着 (10) メイショウベルーガ 牝3 54.0 小 野 ク ビ 33.8 472(-4)
5着 (17) シングライクバード 牝3 54.0 川 田 ハ ナ 34.5 438(-6)
  • レッドアゲートの内田騎手は先団からの競馬。フラワーC時の後方一気が印象的でいつもより前目の位置取りだが、これはオークスを見据えて正攻法を教えるというよりも、確実に権利を取るための競馬に徹した結果。フラワーCで賞金は加算したものの1勝馬。オークス出走は賞金的にも微妙なところで、何が何でも権利を取りたいところ。開幕週の前残りの馬場を考慮しての先団の位置取りだった。結果的に、1000m61.4のスローペースもこの積極策に味方した。
  • 桜花賞の時にも書いたが、多くの競馬場ではコーナーの途中で残り600mを迎えるため緩やかに加速しながらペースが上がっていくが、東京では直線で各馬の加速がつきやすいため、直線に入るラスト600mから一気にペースが急上昇する。実際、このレースも800m〜600mのラップの12.1から、一気に0秒8も上がった。ここで求められるのは一瞬でギアチェンジできる加速力。残り600mからの1ハロン11.3という数字はレース最速記録。そして次の200mも11.3。このタイムは当然逃げたカレイジャスミンのもので、後続が差を詰めるには11秒フラットに限りなく近い時計を400mの間、出し続けることが必要となる。これは後ろの馬には厳しい展開。追いつくためには、おそらく10秒台の脚が必要となる。つまり、直線に入った時点で中団より前にいなければとても先頭に追いつくことは出来なかった。この意味でも内田騎手の位置取りは正しかった。
  • このラスト600〜200m区間でジャスミンとの差を詰めたのは、レッドアゲートとキュートエンブレムの2頭。この2頭はラスト600mからの400mで11秒ちょうどに近い時計を出していたはず。しかし、結果を見るとこの2頭の明暗は分かれたと思う。レッドアゲートはさらに最後の200mもしっかりと伸びてまとめ、脚色が衰えることはなかった。一瞬のギアチェンジと、最後までバテない底力。競走馬としての勝つための能力をバランスよく兼ね備えていることを証明したが、3着にはなったもののキュートエンブレムは最後バタバタ。この辺りはスタミナの差で、もう少し短い距離の方がいい。2頭には本番に向けて着差以上の差が見られたのではないか。
  • さて、次は本番だが、00年に開催時期が繰り上がり、桜花賞組の参戦が激減し最初から中距離に的を絞ってローテーションを組まれた馬が参戦するようになって、このレースからオークスで連対した馬は、ローズバド、レディパステル、ベッラレイアの3頭。賞金、状態の事情もあるが、共通点は桜花賞に出ていないこと。そして後二者ははじめから中長距離を志向していたことが挙げられる。
  • レッドアゲートも桜花賞不出走。さらに、2400mを牡馬相手に既に経験し青葉賞に登録しているマゼランの4着。十分にオークスでも戦える距離の経験を積んでいるのは好材料だ。厩舎では桜花賞3着のソーマジックと互角の評価が与えられてきた素質馬。今回で自在性を確認。オークスではどのような競馬でもできる。距離適性という点からも混戦のまま終わった桜花賞組を凌駕する奥深さを存分に見せてくれた。前述の3頭と比肩する大物とは現時点では言い切れないが、相対的な世代のレベルを考えると本番でも楽しみだ。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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