【NHKマイルC】優勝:ディープスカイ

2008(平成20)年5月11日 G1・東京競馬場 芝1600m フルゲート18頭、曇・稍重

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (9) ディープスカイ 牡3 57.0 四 位 1.34.2 33.9 508( 0)
2着 (5) ブラックシェル 牡3 57.0 後藤浩 1 3/4 34.6 526(-4)
3着 (14) ダノンゴーゴー 牡3 57.0 藤岡佑 1 3/4 34.2 456(-2)
4着 (7) ドリームシグナル 牡3 57.0 吉田隼 3 1/2 35.1 464( 0)
5着 (15) ファリダット 牡3 57.0 武 豊 1/2 34.9 468(+2)
  • 上位3頭が離す形のゴール前となり力の差がハッキリしたかのように見えたが、これは厳密には「切れ味」の差であろう。東京のマイルは4角を回って直線を向いたところから急激にタイムが上がる。ここで全体のラップ以上の速い脚で抜けられる馬だけが、最後まで勝負に参加する資格が与えられる。さらに、今年は1000mの通過タイムが59.2で歴代ワースト2位の流れとなり、各馬が脚を温存。より一層、瞬発力が求められるレースとなった。
  • 上位3頭はメンバー中でも屈指の上がりを持ち、ある意味この結果は必然。出走馬の今までの全レースでの上がりタイムを比較すると、1位はダノンゴーゴー(新馬1200m)、2位がディープスカイ(500万下1600m)。短距離は当然上がりが速く、マイル以上に限定するとディープ、アポロドルチェ、ファリダット、ドリームシグナルの順でアポロ以外は掲示板を占めた。さらにこの次にはブラックシェル(新馬1800m)が来る。いかに決め手のある馬が優位だったかがわかる。
  • また、このスローペースはもう一つレースに影響を与えた。通常、東京マイルはマイル以上のレース経験、スタミナが必要なタフな条件と言われるが、スローとなったことで消耗戦とならず、折り合いさえつけばスプリンターであっても勝負に加われる展開に。短距離馬と思われていた、ダノンゴーゴー、ファリダット、スプリングソングらが上位を占めた。距離適性は問われず切れ味が問われる、つまり重戦車タイプではなく、素軽い機動力に優れた馬に向いたレースとなった。
  • もう一つの大きなファクターは馬場の選択。武豊騎手が「みんな外に来たので外枠がマイナスになった」と述べたように、柔らかい馬場で少しでもいいところを、と外を狙う馬が多かったが、四位騎手は「内側の馬場はそれほど悪くない」と判断、結局上位3頭はいずれも後方からインを回って抜け出した馬。荒れた馬場では外有利のセオリーが過信される場合がある。実際の馬場を見て判断する、騎手の力も大きかった。
  • 以上をまとめると「切れ味」と「騎手の判断」、人馬一体となれるかが問われたレース。勝ったディープスカイは四位騎手の好判断でイン。直線はアッサリと突き放して悠々とゴール。33秒台の上がりではどの馬も追いつけない。陣営ではダービーも視野に入っているようだ。血統的に距離はこなせると思うが、800m伸びるとまた違う能力、切れだけでなくスタミナ、タフさが求められる。現状適距離はマイルから2000mあたりではないか。
  • 2着ブラックシェルも中団後ろからインを突いた。切れ味という点で勝ち馬には及ばなかったが、どんなレースにも対応できる可能性を見せた。3着ダノンゴーゴーもイン。マイルは長い印象だったが、上記のように距離適性は二の次のレース。メンバー2位の上がりで差は詰められなかったが切れ味で健闘。8着サダムイダテンは無理をしてここを使う必要があったのだろうか…。12着ゴスホークケンは瞬発力というよりはリードを保ちながら長く脚を使い続けるタイプで、東京コース向きではない。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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