【日本ダービー】優勝:ディープスカイ

2008(平成20)年6月1日 G1・東京競馬場 芝2400m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (1) ディープスカイ 牡3 57.0 四 位 2.26.7 34.2 514(+6)
2着 (7) スマイルジャック 牡3 57.0 小牧太 1 1/2 35.5 472( 0)
3着 (3) ブラックシェル 牡3 57.0 武 豊 3/4 34.7 526( 0)
4着 (9) マイネルチャールズ 牡3 57.0 松 岡 ク ビ 35.0 454(+4)
5着 (10) レインボーペガサス 牡3 57.0 安藤勝 ク ビ 35.4 484(+4)
  • 9Rむらさき賞。ブラックオリーブで大外を突いた四位騎手。馬場状態を確認すると腹は決まった。小細工なしに馬を信じるだけ。競馬とは、結局そういうものなのだろうが、騎手を信じさせるに足る力を持つ馬に乗れることは稀だろう。しかし、ディープスカイは稀なる名馬だった。
  • 良馬場に回復したとはいえ力の必要な馬場。ディープスカイの最大の武器は、33〜34秒台の上がり。それを生かすには決してベストとは言えない馬場。加えて最内の1番枠。馬場の悪いインに押し込められてしまう可能性も。四位騎手の手綱捌きが注目されたが迷いなし。スタート抜群も、最後方に近い位置に下げ末脚勝負のいつもの競馬。初距離、馬場と不安材料があるなかで、いや、だからこそ、自分の競馬に徹した。
  • 34.2の脚。続くブラックシェルでも34.7、その他は全て35秒台以上と、この最速の切れ味が全ての勝因とも言える。しかし、これを引き出した四位騎手の貢献も大きい。最後の3ハロンは全体で11.8-12.2-12.4。直線の入り口こそ11秒台だったが、後半は12秒台が続く例年よりも時計の掛かる上がり。36.4は、重馬場だった03年よりも遅い。特に注目したいのは、ラスト800mから直線に入った600mの区間のタイムが0秒4しか速くなっていないこと(ちなみに去年は0秒8)。
  • 直線に入った途端、叩きあいが始まり急激にペースアップ。前の馬が苦しくなるというのが東京のパターンだが、今回は緩やかな上昇で先行馬も余力十分。前が有利の展開で、ディープスカイが仮にインのままであれば、あるいは小細工をして中団あたりにいた場合には、果たして届いていたか…。東京コースで、さらにはダービーで大外から追い込むこと自体は一般論としては無謀だろうが、この馬場の良い「異世界」を通ってこそ、「別次元」の豪脚をいつも通りに繰り出すことが出来た。
  • 2着スマイルジャック。小牧騎手の乗り方は小桧山師が「120点」と評したように素晴らしかった。スプリングSでのように前々。最後までバテずに最後はあわやの2着。距離が伸びたことでかえって馬がリラックスでき、ハミも抜けた。クビを柔らかく使う馬は長距離で走る馬が多い。淀みないペースで力を出し切って納得の結果。菊花賞を展望するなら実は1番面白い馬。
  • 一方、4着マイネルチャールズの松岡騎手は「いい競馬」と強がったが、結果は不満。この騎手はいつも自己満足の言葉を残すが、結果を出せなければプロとしては意味がない。中間、急に「ダービーのために乗ってきた」と言い出したのも個人的には違和感。この馬は、あくまで「皐月賞のために」ローテーションが組まれた馬のはず。
  • その皐月賞では積極的な動きなく消化不良。この騎乗にも疑問符だが、この日もなぜもっと前で、地力をぶつける競馬をしなかったのだろう。先行してのしぶとさ、粘り強さは天下一品。それが全く生かされていない。稲葉師は「せめて2着は欲しかった」と述べていたが、これが本音であり、その2着だった小牧騎手の乗り方も念頭に置いての苦言だったのではないか…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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