【エプソムC】優勝:サンライズマックス

2008(平成20)年6月15日 G3・東京競馬場 芝1800m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (12) サンライズマックス 牡4 56.0 横山典 1.45.9 34.8 444( 0)
2着 (7) ヒカルオオゾラ 牡4 56.0 武 豊 3/4 35.4 514(+12)
3着 (17) グラスボンバー 牡8 56.0 勝 浦 ハ ナ 34.8 482(+ 2)
4着 (10) トウショウヴォイス 牡6 56.0 田中勝 ク ビ 34.7 472(- 8)
5着 (4) マイネルキッツ 牡5 56.0 後藤浩 ク ビ 35.0 484(-14)
  • 最後の最後ラスト200mで先行馬がかわされ、ガラッと順位が変わった。先行馬が辛くなった要因は、ここにたどり着くまでのペース。試みに1800mのレースを600mごとに分割し、各区間のタイムが全体の勝ち時計に占める割合を出すと、1200mつまり距離にして2/3地点の通過タイムが、なんと丁度タイムにしても2/3。通常であれば直線での叩きあいでタイムが急上昇するため、残り1/3のタイムの占有率は低く、相対的に直線に至る前までの比率はもっと高いのが一般的。しかも、11秒台が続く淀みのない展開。直線に至るまで小気味いいペースが刻まれたことで、直線は時計の掛かる叩きあいに。11.1−11.6−12.6と時計の数字上だけでも、徐々に遅くなる消耗戦の様相は窺えるが、実際にはそれ以上に最後は先行馬の脚が止まり、壮絶な叩きあいとなっていた。
  • 過去との比較によりこれを示すため、「各ハロンタイム/レース全体のタイム」により各ハロンタイムのレース全体の時計に占める割合を算出した。過去10回との比較では、ラスト600m〜400m区間は10.5%で2位タイとここの区間が厳しいペースだったことがわかる。絶対値で見ても11秒1と2番目の速さ。一方、400m〜200mは9位、ラスト200mは8位と急激に最後の400mでペースが落ちていることがわかる。だが、よくレースのビデオを見るとヒカルオオゾラとショウワモダンと後続の差は最後の200mまで縮まっていない。この日のレースは追い込みが決まっていたが、このレースは1分45秒台の優秀な時計で決まったように、速いラップで淀みない展開のため後続が前を捕まえにくかったということか。400mまではもったが、最後の200mでさすがに先行馬もバテてしまい後続が一気に押し寄せた、ということだろう。
  • それだけに、先行2頭、特にヒカルオオゾラは優秀。掛かり気味で進み直線を向いたため、それ以上無理に抑えることは難しくスパートを仕掛けざるを得なかった。これでは脚が上がって当然。むしろよく粘った。早めの輸送で体調も万全。これが8戦目ということを勘案すれば一番強い競馬をした。ショウワモダンは6着だが距離の壁、そして課題の最後のひと踏ん張りが敗因。しかし見せ場十分で次も引き続き期待できそうだ。
  • 一方で勝ったサンライズマックスは中日新聞杯での勝ち方からもわかるように短い区間に「濃縮された末脚」が最大の武器。横山典騎手のゴーサインはラスト400m過ぎから。早めに抜けるとソラを使う危険があるための工夫。ギリギリまで追い出しを我慢して、右ムチそして左ムチが唸ると後ろから差を詰めていたグラスボンバー、トウショウヴォイスらを突き放し、ゴール前オオゾラをとらえてゴール。先行馬がバテるのを見透かしていたかのような、満を持した追い出し。久々に横山騎手の繊細さが見える騎乗だった。前走新潟大賞典は進路を塞がれ、明らかに脚を余すも32.4の脚。中京で勝っただけに平坦巧者と見られがちだが、とにかく広いコースで馬群がばらけたことで末脚が活かせた。とっておきの末脚を最後までとっておいた横山典騎手の好判断が大きい。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して