【アイビスSD】優勝:カノヤザクラ

2008(平成20)年7月20日 G3・新潟競馬場 芝1000m、フルゲート18頭、曇・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (18) カノヤザクラ 牝4 54.0 小牧太 0.54.2 32.2 498(- 4)
2着 (5) シンボリグラン 牡6 57.0 内田博 1/2 31.8 526(- 6)
3着 (1) アポロドルチェ 牡3 53.0 勝 浦 ク ビ 31.7 466(- 2)
4着 (16) サープラスシンガー 牡4 56.0 木 幡 アタマ 32.6 542(- 2)
5着 (3) クーヴェルチュール 牝4 54.0 後藤浩 1 1/2 32.8 484(+10)
  • 駆け引きの要素が少ない、直線コースのレース。馬の持つ純粋なスピード能力が試されると同時に、他の距離では試されることの少ない能力が求められるレースでもある。過去に鑑みるに、その能力とは逃げ馬にとっては1000mを一気に押し切れるスピード、追い込み馬にとっては短い距離の中で、急激にギアチェンジできる器用さだろう。過去の勝ち馬では、前者はカルストンライトオ、テイエムチュラサンら、後者はイルバチオ、サンアディユらだろう。1000mのレースがあまりないだけに乗り方が難しいレースだが、大別すれば以上のうちどちらかを作戦として選択するこということになろう。必然的に1200mでのレースに則った形での作戦を採る馬がほとんどとなるが、200m短縮されただけではあるが、そのいつも通りの作戦がうまくいくわけではないのが、このレースの難しさ、そして1000mレースの特殊性である。
  • 例えば、エイムアットビップはスピード優位でマイルでは長いものの、短距離ならと目され人気を集めたが16着惨敗。逆に1000mは短すぎた。一番早くバテた先行馬はこの馬だった。ある程度息の入るような展開の方がいいのだろう。求められるのは、単なるスピード能力だけではない。テンが速い馬が有利なようにも思われるが、それを持続させることができるほどの絶対的なスピードが無ければ押し切ることは難しいのである。確かに2ハロン目までの時計は最速タイとはいえ、突出した速さではない。今回、軒並み前の馬が潰れたということは、今年のメンバーではスピードの違いで押し切ってしまうほどの馬はいなかったということ。上位馬は一瞬の脚を短い区間で反応良く使えるタイプの馬が占めた。
  • 勝ったカノヤザクラは後者の作戦。ここのところスタートが決まらず、また追い込んでも前が壁になるなど能力を発揮できないでいたが、今回はスムーズなスタート。テンの脚があるタイプではないだけに追走に前半は苦労していたが、レース後半エンジンが掛かると鋭く伸びて決め手を発揮。この反応の良さと同時に追走に苦労したとはいえ2歳時には日本レコード勝ちもしたスピードの基礎能力も勝因だろう。切れ味を久々に再確認できたのは大きい。1200〜1400mでもスタートさえ問題なければ好走できる。今年も「夏は牝馬」となるか。
  • 2着シンボリグランはマイル近辺で活躍していたもののここのところ結果が出ず。ブリンカー効果もあろうが、それよりもよどみの無い流れで脚を使うレースが現状は合っているのだろう。3着アポロドルチェは2着馬との叩きあいで僅かに遅れたが、31.7の上がりは最速で歴代2位タイ。この反応の良さが行かせるレースができればいいが、なかなかこの距離以外では生かせない能力でもある…。4着サープラスシンガーは久々だったが、かつてのスピードを変わらずアピール。この馬の先行力は大したもの。後半まで先頭争いをしたが、最後止まったのは久々の分だろう。もともと重賞路線で上位争いをしていた馬。自分でペースを作れるので、距離延長は歓迎。スプリントレースでは引き続き注目したい。5着クーヴェルチュールも前々でレースを展開したが、最後は止まった。こちらも久々。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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