【クイーンS】優勝:ヤマニンメルベイユ

2008(平成20)年8月17日札幌、G3・芝1800m、フルゲート14頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (4) ヤマニンメルベイユ 牝6 55.0 柴 山 1.48.1 35.5 468( -6)
2着 (8) レジネッタ 牝3 53.0 小牧太 35.0 440( 0)
3着 (6) フミノサチヒメ 牝5 55.0 長谷川 ク ビ 35.3 452( +4)
4着 (11) アドマイヤスペース 牝4 55.0 的 場 ハ ナ 35.1 452(-14)
5着 (2) エフティマイア 牝3 53.0 蛯 名 ハ ナ 35.7 456(+24)
  • 3歳世代対古馬の対決。しかし、桜花賞、オークス共に3着以内となったレジネッタ、エフティマイアの2頭にとっては古馬との力量の比較という意味よりも、同世代同士の戦いが続く秋に向けた使い出しのレース。春に比べての成長を感じ取るための重要な初戦となった。
  • だが、レースを勝ったのは古馬のヤマニンメルベイユ。スローペースにうまく落とし込んで逃げ切りを決めた。1000m60.9は、やはり逃げ切りで決まった昨年よりもさらにスロー。父のスタミナをしぶとさとして受け継ぎ、前々に行っての粘りは随一。今回は行く馬が不在だったため、自らがハナに立つ戦法でまんまと逃げ切った。G1で4着の自信は、自分で競馬を作るという判断の余裕も与えたのだろう。この馬にとっては、エリザベス女王杯を睨んでのレース。スタミナを前面に出すレースで大崩れはしない。距離問わず、この馬のパターンにしてしまうと怖い。
  • さて、結果はともかく3歳馬2頭のレースぶりはどうだっただろうか。メルベイユの演出によってスローとなったこのレース。上がり4ハロンの「47.2」が今回のレースを評価する上での大きなポイントだろう。この上がりの時計自体は例年並みではあるが、前半のスローがそのまま響いて勝ち時計は、02年と並ぶ最も遅い決着となった。前半がスローであれば通常上がりが速くなり、トータルのレースタイム自体はそれほど遅くはならないのだが…。ちなみに、昨年は46.5。1000m61.4となった03年では46.3とスローの前半のレースは速い上がりの決着となり、いずれも1分46、47秒台の決着となっている。それだけに47秒台には少し疑問が残る結果でもある。この要因は、よほど脚を余してしまった馬が多かったのか、レベルとしてこのぐらいの脚でしか走れない馬が多かったのかのいずれかだろう。判断は難しいが、多くの馬にとっては前者だろう。
  • 3歳2頭はいずれも、まずまずの滑り出しとなったが多少明暗が分かれた気もする。2着レジネッタはパドックでカリカリしていたが、ゲートもスムーズに出て、折り合いもつき後方で待機。結果はともかく、ジックリと成長を感じ取るためのレースだったようにも思える。最後は追い込み切れなかったが、本来は広いコースで伸び伸びと末脚を繰り出すタイプであり、また仕掛けを比較的待っていた、開幕週の馬場などから仕方ないところ。2着という結果はまずまずで、道中の走りは進境を感じさせ、秋が楽しみになったのではないか。ただ、秋華賞は小回りの京都。乗り方には多少の工夫が必要となるかもしれない。ともかく順調なスタートとは言える。
  • 一方、秋のライバル5着エフティマイアは評価が難しい。24キロ増という大幅な体重増。成長分も含むが明らかに叩き台。持ち前の先行力は見せたが、直線では後退。次以降を見なくてはならないが、見せ場は作って欲しかったところ。ただ上がりは35.7。春のG1はいずれも上がり35秒台。速い上がりが求められるスローは苦手なのかもしれない。桜花賞時にも書いたが、徐々に脚を伸ばすタイプで極端な上がり勝負は本質的に疑問が残る。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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