【セントウルS】優勝:カノヤザクラ

2008(平成20)年9月14日阪神、G2・芝1200m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (4) カノヤザクラ 牝4 55.0 小牧太 1.07.3 33.2 506( +8)
2着 (16) シンボリグラン 牡6 57.0 福 永 1 1/4 33.8 518( -8)
3着 (12) スプリングソング 牡3 55.0 武 幸 1 1/4 34.2 504( +6)
4着 (13) ジョリーダンス 牝7 55.0 岩 田 ク ビ 33.2 484( +2)
5着 (1) レットバトラー 牡6 57.0 角 田 3/4 33.6 514( 0)
  • 注目は2頭のG1馬、スズカフェニックスとファイングレインだったが、共に8、9着と掲示板の圏外。結局、アイビスSDの1、2着馬がここでもワンツーを決めた。春の勢力が敗れ夏の勢力が上位。本番は混戦の様相を深めることとなった。
  • 前後半が33.5と33.8。前半はともかく後半も33秒台でまとめられてしまっては、後方の馬にとっては届きようがない。さらには前が止まらない阪神の開幕週の馬場。斤量と併せてこれで一応のスズカ、ファインの敗因の説明は出来る。実は今年の高松宮記念も33.4−33.7の決着で、ファイングレインは33.2の脚で差し切っており、能力的には今回の流れでも通用する力があるのは明らか。やはり59キロ、久々が敗因とひとまずは考えたい。ただ、スズカに関してはスタートの悪さがまた出てしまったのは気になる。高松宮記念では32秒台の末脚で帳尻を合わせたが…。確かに、常に32秒台の末脚が使えればよいが、条件がある程度揃う必要がある。そう考えると安定感という意味では疑問符がつくのではないか。
  • さて、勝ったカノヤザクラは中団の前。小牧騎手が言うように前回は1000m戦で追走に苦労したが、200m延びたことでスムーズに流れに乗れた。前後半共に33秒台のレースはこれまで10レースあるが、実は昨年のセントウルSもその1つ。2着した昨年のこの馬自身の時計は34.0−33.9。今回は推定34.1−33.2。今年、後半の方が0秒9速い脚を使った点に注目したい。アイビスSDで指摘したが、速い流れの中でギアチェンジを素早くできるのがこの馬のいいところ。流れの中でスッとラップタイムを詰められる。鞍上は手綱を動かさず、中団の前から直線では持ったままで先頭。小牧騎手、直線中ほどでは後ろを振り返りスパートを待つ余裕だった。走破時計が昨年より縮まったのも評価。アイビスSD時に述べたように元来基礎的なスピード能力が高い馬。全体の時計が速くなっても問題なくいつもの競馬ができた。
  • この結果から、ある程度この馬の乗り方が見えてきただろう。極端に下げて届くような出色の末脚があるわけではないが、前々で流れに乗れるスピードを生かし先団につけて、後続の差しを封じ先に伸びて勝ちきるパターンで好勝負できる。敗れるとすれば、後方の切れ味自慢か、前で押し切るスピードスター。ただ、本番で今回の流れになれば面白いが、スプリンターズSは後半に時計が掛かりスピードと切れ味だけではなく「タフさ」が求められるレース。適性があるとは言い切れない…。ちなみに2歳時の話だがフェアリーSでは坂で脚が止まっている。ともかく、これで前年のサンアディユに続きアイビスSD勝ち馬が制覇。サンアディユは本番で2着。ただ、昨年のこのレースでのサンアディユは33.5−33.6という驚異的な時計。むろん、レースとは相対的な力関係であり、カノヤザクラも覇者としての有資格者であることは間違いない。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して