【スプリンターズS】優勝:スリープレスナイト

2008(平成20)年10月5日中山、G1・芝1200m フルゲート16頭、曇・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (14) スリープレスナイト 牝4 55.0 上 村 1.08.0 33.9 494( -8)
2着 (15) キンシャサノキセキ 牡5 57.0 岩 田 1 1/4 34.0 488( +2)
3着 (13) ビービーガルダン 牡4 57.0 安藤勝 ク ビ 34.2 492( -6)
4着 (11) スズカフェニックス 牡6 57.0 横山典 1/2 33.9 460( 0)
5着 (1) アポロドルチェ 牡3 55.0 勝 浦 アタマ 34.3 462( +4)
  • 前半の33.6。G1昇格後、中山でのレースではカルストンライトオが勝った不良馬場のレースと並ぶ遅い前半。そして、後半のタイムは34.4。前後半の差は僅かに0秒8。これは中山開催では歴代最も前後半の差が少ないレースだった。ちなみに2番目は1秒4の差。つまり、例年に無く淀みない前後半。この流れでは、前半速さに物を言わして飛ばし粘りこむスピードスターでも、デュランダルのように強烈な切れ味の差し馬でもなく、正攻法である程度前で流れに乗り一定のペースで走り切れる馬が勝つ。短距離戦にしては珍しく、正攻法で安定したスピードが問われる展開。「個性派」ではなく「正統派」が勝つレースだった。
  • スリープレスナイト、唯一の不安として厳しい競馬をしていないことを挙げたが、今回も絶好の外枠でもまれることもなくキレイなレースができた。上村騎手も気をつけるのはスタートだけだっただろう。ただ1つ、外からキンシャサノキセキに絡まれた場合が不安ではあったが、好ダッシュですぐに先頭に近い位置を確保。絡まれることなく、道中、絶好の「先団外」の位置でレースを進められた。4角でキンシャサノキセキが合わせに来るとそれに合わせてゴーサイン。そこからの脚はさすが。直線抜け出すと危なげなく突き放して勝利。
  • レースラップではなく、この馬自身の前後半は推定で34.1−33.9とほぼ一定。坂も関係なし。自分のペースを刻み続けた安定感あるスピードを見せ付けた。芝に本格的に転向しての3戦。どんな流れにも自分の位置取りを確保してマイペースで進み、直線では確実に伸びる。今回坂もこなし、これで限りなく死角は少なくなった。スタートも鋭く、揉まれる心配もない。まさに「テン良しナカ良し終い良し」の典型。安定王者。単なる速さだけではなく、競走馬としての能力の高さを感じさせる。海外プランもあるようだが、非常に今後が楽しみ。
  • さて、その意味では上村騎手の役割は少なかったと言えるのかもしれない。抜群のスタートを決めた時点で役割は終わっていたともいえる。だが、1番人気でスムーズに馬を導くことは簡単なことではない。目の病気などの困難を克服してのG1初勝利。目の前で見ていて馬券はともかく、本当に良かったと思えるレースだった。
  • 2着キンシャサノキセキは春の高松宮記念に続いての2着だが、今回は仕方がない。本当はもっと近くでスリープレスナイトをマークをしたいところだっただろうが、スタートで早々に離されてしまい…。4角までに何とか詰め寄ったが、瞬時に再度差を付けられた。しかし、今年のレースぶりは進境著しく、持ち前のスピードを安定して生かすようになってきた。
  • 4着スズカフェニックスは、課題のスタートはまずまずだったが後方に控える形。しかし、ここのところ切れ味が鈍っている上にこのペースでは…。33.9で上がったものの届かず4着まで。もう少し距離の長いところが合っているのかもしれない。ただ、年齢的なズブさもあるのだろうか…。10着ファイングレインは、前走からは2キロ減ではあったが調教後馬体重から22キロ減るという激しい変動。パドックではグイグイとクビを使って気合いを見せていたが、腹回りが急激に寂しくなったように見えた。それにしても、負けるにしてもあっさり後退しすぎ。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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