【アルゼンチン共和国杯】優勝:スクリーンヒーロー

2008(平成20)年11月9日東京、G2・芝2500m フルゲート16頭、曇・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (4) スクリーンヒーロー 牡4 53.0 蛯 名 2.30.8 33.7 484( +4)
2着 (14) ジャガーメイル 牡4 56.0 石橋脩 1 1/2 33.4 474( 0)
3着 (10) アルナスライン 牡4 58.0 内田博 ク ビ 33.6 540(-10)
4着 (3) テイエムプリキュア 牝5 49.0 石 神 1 1/4 36.4 498( +2)
5着 (11) ダンスアジョイ 牡7 53.0 松 岡 1/2 32.9 512( +8)
  • 一口にG2と言ってもG1に近いG2と、G3に近いG2があるように思われる。G1の谷間のこのG2の位置づけは極めて難しく、この後のG1に向けた賞金加算の意味合いが大きいのだろうが、ジャガーメイルら新勢力とネヴァブション、アルナスラインらの旧勢力の対決という興味深いレースとなった。レースはセタガヤフラッグの大逃げ。ハンデ戦の長距離レースは、往々にしてこういう展開になりやすい。定量戦、別定戦であれば前に行ったのは人気薄の馬ゆえ、有力馬はこだわらずに自分の競馬をすればいい。ただ、2番手で追いかけたテイエムプリキュアも含めて両馬の斤量は50キロと49キロ。逃げ残りも考えられないこともない。仕掛けどころが難しい一戦でもあった。
  • 勝ったスクリーンヒーローは積極的な立ち回り。アルナスライン、ジャガーメイルは中団からのレースだったが、この馬は中団のやや前。蛯名騎手の立ち回りが鮮やかだったのは、4角手前の地点でスパートを始めて自分で動いたレースをさせたこと。蛯名騎手の頭ではしっかりと先頭をテイエムプリキュアとして考えていたのだろう。長距離、軽い斤量で好走歴(日経新春杯3着)のある馬を簡単に逃がすわけにはいかないということも考えていたのではないか。もちろん、先行脚質ゆえの当然のレース運びだが、この馬の地力を測る上でも意味のあることだった。
  • 馬もこれに応えて33.7の上がり。前走オクトーバーSではジャガーメイルに敗れたものの、前々で上がりの競馬に対応していたことで、自信を持ってスパートできたのも大きい。スタミナ豊かに前々でいい脚を使えるいかにもステイヤーというレースぶりで、最後まで追い込み馬を寄せ付けなかった。確かに軽い斤量もスクリーンヒーローには味方しただろうが内容は充実。今後も楽しみ。
  • 一方で人気を分けたアルナスライン、ジャガーメイルは互いに仕掛けを探りあい、あるいは馬群の先頭であったゴーウィズウィンドを仮想先頭としての仕掛けのタイミングではなかったか。この違いが最後の着差となった。2着ジャガーメイルはいつもよりやや前。4角でアルナスラインと並ぶ形で33.4の脚を使ったが届かず。今の東京の馬場と展開を考えれば、限界に近い脚を自身は使ったと思うが、前の馬にもいい脚で上がられてはどうしても届かない。差し切った前走オクトーバーSから勝ち馬との斤量差が3キロに広がったとはいえ…。東京コースは合っていると思うが、前が残りやすい東京の馬場は必ずしも合っていない…。重賞の舞台で上を目指すために思案のしどころだ。
  • 3着アルナスラインは、これでG1出走に黄色信号。賞金を加算できなかったのは痛い。和田騎手と同様の追える内田騎手を配しても今回も伸びを欠いた。58キロと勝ち馬との斤量差5キロが敗因として挙げられようが、G1で2着した馬がそれでは頼りない。前走はスローで末脚不発。もともと、切れ味タイプという馬ではなく、今回もジャガーメイルを最後までかわせなかったあたりにその適性がよく出ていると思う。今回は重い斤量ということをふまえて、もっと前々で積極的にレースを動かす競馬をしても良かったのではないか。それで負けたのならば少なくとも新しい作戦、今後の展望のためのヒントは得られたはずである。賞金の点でもあまりに収穫の少ないレースとなってしまった。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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