【エリザベス女王杯】優勝:リトルアマポーラ

2008(平成20)年11月16日京都、G1・芝2200m フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (16) リトルアマポーラ 牝3 54.0 ルメール 2.12.1 34.4 474(+ 4)
2着 (15) カワカミプリンセス 牝5 56.0 横山典 1 1/2 34.5 498(-10)
3着 (13) ベッラレイア 牝4 56.0 秋 山 3/4 34.4 460(- 2)
4着 (7) マイネレーツェル 牝3 54.0 川 田 2 1/2 34.9 408(- 8)
5着 (1) レインダンス 牝4 56.0 武 幸 ク ビ 34.7 486(+10)
  • 2年前の雪辱ならず。世代は進む。3歳馬リトルアマポーラが、ダイワスカーレット、ウオッカへの挑戦状を手に入れた。スタートが課題となり後方からの追い込みの印象が強いリトルアマポーラだが、今回は発馬を無難にこなして先団。ルメール騎手で脚質転換、G1制覇といえばハーツクライとダブらせる向きもあろう。ルメール騎手のいいところは、どんなメンバー関係でも勝負に行くところ。加えて、ハーツクライの有馬記念同様に圧倒的人気馬がいるとマークを絞りやすい。ある意味では小細工なしで勝負できるレースという共通点はある。馬の力を信じて割り切れさえすれば、最も競走馬の地力を発揮させることができるのが、先行なのだろう。加えて昨今のわが国の競馬におけるスロー傾向では、この作戦はさらに生きる。
  • 1000m通過が59.3だが、これは逃げたコスモプラチナのもので馬群の中の馬たちはユッタリとしたペース。リトルアマポーラはハーツクライとディープインパクトの位置関係のようにカワカミプリンセスの前で進む。さて、ここでもう1頭の有力馬ベッラレイアもカワカミをターゲットとした乗り方。カワカミを逃すまいとすぐ後ろで射程圏に捕らえつつ、得意の切れ味勝負に持ち込む準備。しかし、全体のペースがユッタリとしたこともあり、この3頭の並びはゴールまで変わることはなかった。
  • しかし3頭の戦いは見ごたえ十分。4角前で早くも強気にルメール騎手がスパート。横山典騎手にしてみれば、リトルアマポーラには「嫌な予感」を感じていたとはいえ、ここでこの馬をつぶしにいくのは少し躊躇われて仕方ない。誰よりもこのレースで自分の馬に自信を持っていたのは横山典騎手だったのかもしれない。しかし4角まで待ってリトルアマポーラを捕まえに動くが、ここでかつてのようなダイナミックな破壊力は繰り出されず。リトルアマポーラが軽やかに押し切った。
  • 春当時より素質の高さは指摘されていたものの、状態の維持が難しかったこともあり後ろから差していつも届かず。だが秋になって本格化。馬体重も順調に増やし、ここにきて最大の課題のスタートもこなした。古馬との斤量差も確かにあろうが最後まで踏ん張る力強さは評価していい。ただ、牝馬の枠で語られない2頭の強力牝馬と戦うとすればどこまで…。
  • 2着はカワカミプリンセス。2着という結果は納得だろう。ただ、どの時点でのこの馬を想定し、そしてその姿を再び見せたとき「完全復活」というのかはそれぞれだが、やはり、故障前の3歳の強さは競馬史に残るレベル。言い方は悪いがどう乗っても勝ってしまう絶対的強さがあった。今回はその意味ではまだまだ伸びしろがあるはず。ただ、ここのところの好走パターンは伸びきれずというもので…。そういえば、1、2着馬はどちらも武幸四郎騎手の元お手馬ですね…。
  • 3着ベッラレイアは敵をただ1頭、カワカミと想定した作戦。勝ち馬と同じ上がりでは届かない。ただ直線ではポルトフィーノが前に入って若干、追いどころで行き場を失う点も。ただ、十分に力を出し切った。作戦も間違いなかった。上位3頭はそれぞれ世代も違うという点は興味深いが、牝馬という枠組みの中でみた場合、間違いなく3強と言えるのではないか。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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