【シンザン記念】優勝:アントニオバローズ

2009(平成21)年1月11日京都、G3・芝1600m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (1) アントニオバローズ 牡3 56.0 角 田 1.35.3 35.2 514(+ 2)
2着 (3) ダブルウェッジ 牡3 56.0 小牧太 ク ビ 35.0 534(+ 6)
3着 (10) トップカミング 牡3 56.0 35.2 452(- 4)
4着 (8) ミッキーパンプキン 牡3 56.0 岩 田 ク ビ 35.8 444(- 6)
5着 (4) タキオンクール 牡3 56.0 藤岡佑 ク ビ 34.8 474(- 8)
  • ラップタイムから見るならば、レースを決めたのはラスト600m〜400mの12秒6のタイムである。この区間、勝負どころというだけではなく京都外回り特有の緩やかな下り坂の影響で加速がつき、例年は11秒台となることが多い。しかし、今年は過去10回で最も遅いタイム。86年以降でも遅い方から2位タイ。大きく後続を引き離して逃げたツルマルジャパンがバテ始めた時のタイムだったとはいえ、平均ペースでの流れだけに先団の馬たちを利するような前有利の流れとなった。たださえ前が止まりにくい平坦の京都。こういうレースでは余程の切れ味を持つ馬か、前の馬が有利となる。
  • 毎回予想が難しい3歳春の重賞。アントニオバローズは気性にやや難点を抱えながらもこの流れになんとか対応。スタートはうまく決まらなかったものの、スッとインから気合いをつけて位置取りを回復して3番手。この前半で脚をつかってしまったが、12秒台区間が長く続いて脚を温存できた。4角ではミッキーパンプキンを意識して先に仕掛け、直線でダブルウェッジを競り落として完勝。まだ若駒らしく荒さが残るが、直線での末脚は見事。
  • ただ、まだチグハグなところがあり今回は力だけで勝った内容。唯一負けた相手が、新馬戦でのメイショウドンタク(中京2歳S)で底を見せていない点は魅力。その新馬戦の内容は、逃げてドンタクに終始マークされる厳しい展開。最後はマークされた分だけ敗れたが、11秒台を連発しての接戦は立派だった。その内容からも距離が伸びても十分に戦える。血統的にも距離延長は歓迎だろう。ただし、スタート含めて精神面での進境があればという条件付き。
  • 2着ダブルウェッジもうまく立ち回った。直線ではインに入れてスルスルと上昇。今まで1200mしか使われておらず評価が難しかったが、初のマイルで見せ場十分のレース。4角での反応の良さは素晴らしかったが…。これならば、この距離でも対応可能。
  • 4着1番人気となったミッキーパンプキンは淡白な負け方。これで評価を変えなければなるまい。デビュー2戦までをこの馬の能力の高さとして考える場合、よく挙げられるのがラストで11秒台を3連発して逃げ切ったところ。しかし、この馬の上がりは35秒8。11秒台を出したのは推定で最後の400m〜200mの区間のみ。上がりの切れ味に自信を持っていただけに、4角までじっくりと引き付ける乗り方だったのだろうが、欲を言えば、12秒6にラップが落ちたラスト600mから逆に引き離していく乗り方もありえた。今回は離れた2番手で逃げと同じ形だったが、今後言い訳のできない、正真正銘の逃げで勝ちに行ったときにこの馬の真価が決まると思う。
  • 5着タキオンクール、6着キングストリート、7着ピースピースらは、外から追い込んだが仕掛けが遅すぎる。特に前2頭は最後で止まったわけではないので脚を余した感じ…。この流れで後ろにいたままでは最後11秒台を2連発して34秒台後半の脚を繰り出したとしても、1、2着馬は35秒台の前半では追いつけない。極端な上がりの時計の出ない馬場状態でもあり、4角でもっと差を詰めていっても良かったのではないか。3着のトップカミングはその点で4角でいち早く前へ迫っていった。この差は大きい。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して