【共同通信杯】優勝:ブレイクランアウト

2009(平成21)年2月8日東京、G3・芝1800m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (5) ブレイクランアウト 牡3 56.0 武 豊 1.47.3 33.6 442(- 4)
2着 (3) トーセンジョーダン 牡3 56.0 松 岡 1 3/4 34.4 472(+ 2)
3着 (9) トップカミング 牡3 56.0 蛯 名 1/2 33.8 448(- 4)
4着 (14) マッハヴェロシティ 牡3 56.0 安藤勝 1/2 34.5 510(+ 6)
5着 (6) シェーンヴァルト 牡3 57.0 内田博 1 3/4 34.2 464(- 6)
  • もう少しゆったりとした流れになるかと思ったが、1000m通過は平均ペース。それにも関わらずレースタイムが1800mでのこのレースのレコードとなったのは、後半800mの流れが速くなったため。東京のパターンとしては、ラスト600m、直線に入ったところから叩き合いとなるため急激にペースが上がることはこのコーナーでも再三指摘しているが、今回は珍しくラスト800m、つまり1000m通過時点からラップが上がっていくというパターン。仕掛けどころが早くなり、瞬発力よりもある程度スタミナが求められるレースとなった。
  • 最内にこだわった武豊騎手。後半ペースが上がっていくところでもジッと待機。直線に入ってラスト400mに至っても、手ごたえ抜群のまま手綱は動かない。しかしこの区間、実際は11秒台が続いたところ。上がりの時計はレースの上がりを1秒以上上回る33秒6。レースのラスト200mラップは先頭だったこの馬の時計の11秒7。ということはラスト600mから200mの2ハロンを、なんとほぼ持ったままで21秒9。平均で10秒台を、持ったままで連発していたことになる。これは驚くべきタイム。いかにこの馬のスピードの切り替えの速さ、そして上がりの脚の絶対値がいかに高いかを示している。
  • さらに特筆すべきは、この直線に入る直前の区間でも推定11秒台を出していたこと。一瞬の鋭さだけではなく、長い区間脚を使えることを示したのは大収穫だろう。それだけにブレイクランアウトの完勝は今後、距離の長いレースも視野に入れる上で、素直に高い評価を与えていい内容。2000mはもちろん、それ以上の距離も十分にこなせる素地を持つ馬だろう。瞬発力とスタミナを兼ね備えた、堂々たるクラシック候補として名乗りを挙げた。2歳時とは馬が完全に変わった。ここまで、ふらつくところがあったり、東スポ杯、朝日杯では手ごたえの割りに伸びを欠いたりと未完成の部分も目立っていたが、今回は非の打ち所のない勝利。頼りない素質馬が、いよいよ充実期を迎えた。来週次第ともいえるが、ラジオNIKKEI杯組の2頭と同列に置いてもいいのではないだろうか。
  • 2着トーセンジョーダンは4連勝ならず。直線ではスペースが狭くなってしまう場面もあったが、それでも伸び脚は勝ち馬と比較すると鋭さに欠けた結果。スムーズでもどこまで迫れたか…。この馬も抜け出す時の素早さは見るべきところがある馬だが、ここまで速い上がり勝負になるとついていけない。勝ち馬の瞬発力が余りにも上だった。ただ、東京を経験したことは収穫。それでもベストは小回り、そして自分である程度動いてレースを進められるようなペースに落ち着く2000mぐらいか。皐月賞では面白いかもしれない。
  • 3着トップカミングは、すでに京王杯2歳Sで33秒台を使っているように、末脚のギアチェンジが速やかにできるタイプで東京のレース向きの馬。蛯名騎手が「一発を狙った」騎乗で後方で脚をためて直線だけの勝負。勝ち馬に次ぐ上がりでの3着は立派。重賞連続3着でこの馬がクラシック路線の力関係をはかるための物差し的役割を担うかもしれない。距離はもう少し長くても走れるが、長い直線のコースが向いていると思う。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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