【きさらぎ賞】優勝:リーチザクラウン

2009(平成21)年2月15日京都、G3・芝1800m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (7) リーチザクラウン 牡3 56.0 武 豊 1.48.9 35.0 500(- 4)
2着 (3) リクエストソング 牡3 56.0 後藤浩 3 1/2 34.9 482(+ 2)
3着 (9) エンブリオ 牡3 56.0 安部幸 1 3/4 35.1 466(- 6)
4着 (10) ベストメンバー 牡3 56.0 四 位 ク ビ 35.6 498(+ 2)
5着 (4) キタサンガイセン 牡3 56.0 安藤勝 ハ ナ 35.7 496(- 2)
  • クラシックでの活躍が期待されるリーチザクラウンのテーマは、もちろん「控えての競馬」を試すことだった。ここ2戦では気分に任せて逃げの形。当然、この後のレースを考えると2、3番手で展開に左右されないレースを教え込む必要があった。しかし、レースでは行く馬もなく心配された通りに自らハナに立つことに。G3のこのメンバー構成では逃げ馬不在という理由だけではなく、スピードの違いで先頭に立たざるを得ないのではないか。「教育的効果」を考えるのであれば、もっと強い相手と戦う必要があり、おそらく、もう一走はする必要があるだろう。ただ、収穫が何もなかったわけではない。今回は今までのように馬の行く気に任せて飛ばしたレースではなく、気負わず1000m61秒7と淡々としたペースを作れた。逃げ馬としてこの後も走るつもりはさらさらないだろうが、折り合いをつけてレースができることが理解されたのは大きな成果。
  • さて、このレースはリーチザクラウンの教育の場という以外にも、見る側からすれば馬の力を評価する機会でもあった。この点では、引き続きクラシックのトップグループという評価を維持できたのではないか。スタートから行く馬もおらず先頭へ。終始馬場の荒れた内側を避けるように周回。ポイントは後半のタイム。後半800mでペースが上がっていくのは、例年通りだったが直線入ってからの11秒1の区間は、過去10年で最もレースの時計に占める割合が低かった。つまり、この区間が今年、例年とは際立って時計の数字の値ではなく相対的な意味でペースが速かった。
  • 武豊騎手が外に進路を変更しながらの、このギアチェンジの素早さは評価してよい。しかし無論、単に瞬発力だけという馬で終わる馬ではない。総合能力の高い馬がスローで上がりのレースになった時に求められた「上がりの脚」を披露しただけ。与えられた展開の中で、「するべきレースを粛々とこなした」だけである。こういうレースは単なる瞬発力だけではなく、競走馬としての能力が高くなければできない。スケールの大きさを感じさせる内容だった。時計自体は平凡だが渋った馬場、最後ほとんど追われなかったことを考えれば問題ない。引き続き世代トップ格の評価は揺るがない。
  • 2着以下の追い込みは馬場で切れ味が減じたこともあろうが、勝ち馬には届かなかった。2着リクエストソングは今回最後方に近い位置から、直線でうまくインに入れて伸びた。気が付くと直線で勝ち馬を追いかけていたが、確かに位置取りの差もあったけれども最後の伸び脚が勝ち馬とは雲泥の差。勝ち馬が強すぎたと言えばそれまでであるがこの差は大きい。
  • 3着エンブリオは最下位人気で好走。4角では最後方に近い位置取りながらも最後の100mの伸びは抜群だった。4角前での急激なラップ上昇に付き合わず、ワンテンポ待ったことが大きい。キッチリと3着に入った。安部幸騎手の落ち着きある騎乗が光った。4着ベストメンバーと5着キタサンガイセンは、スローを感じ取ったか途中から前へ。3角から徐々に勝ち馬に並びかけていったが、スパートについていけず。両馬ともフットワークが大きく、良馬場の方が本来はいいのだろうが、先団で脚を長くなし崩し的に使わされて終い伸びが鈍ってしまった。結果3着馬との争いに敗れた。確かにキタサンガイセンは道中、不利の煽りを受けて下がる場面もあったが、勝ち馬との力差は大きく…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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