【フェブラリーS】優勝:サクセスブロッケン

2009(平成21)年2月22日東京、G1・ダ1600m、フルゲート16頭、晴・稍重

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (15) サクセスブロッケン 牡4 57.0 内田博 1:34.6 35.4 522(+ 7)
2着 (14) カジノドライヴ 牡4 57.0 安藤勝 ク ビ 35.6 518(+10)
3着 (2) カネヒキリ 牡7 57.0 ルメール アタマ 35.3 530(- 3)
4着 (12) エスポワールシチー 牡4 57.0 佐藤哲 1 1/4 36.0 482(- 6)
5着 (16) フェラーリピサ 牡5 57.0 岩 田 1 1/2 35.7 502( 0)
  • エスポワールシチーが引っ張り、人気馬が前に集まる予想されたとおりの隊列。やや重の馬場で時計が速くなり、結果はレコード決着。マイルでのスピード能力がもちろん試されたのだが、このレースでは「瞬発力」が大きなポイントとなった。
  • レースの前半の半マイルは時計の出る馬場にも関わらず47秒ちょうど。これは過去10年(中山開催除く)では4番目の遅さ。しかし、レースはレコード決着。後半にいかにペースが上がっていったかがわかる。全体の数字上の時計こそ速いが、実際には決してハイペースではなく、むしろこのレベルのレースではゆったりとした流れ。フェラーリピサが折り合いを欠き、逃げたエスポワールシチーが残ったということからもそれが窺える。先団に有力馬が集まったことで互いに様子を見合った結果だろうか。
  • 後半の時計の推移を分析すると、特に1200〜1400mの区間の時計が例年になく速いことがわかる。時計の数字そのままではなく、その区間の全体の時計の中で占める割合を「各区間の時計/レース全体の時計」で算出してみると、今年は11.95%と過去10年(平均は12.91%)で最も低い。この区間に占める時計の割合が低いということは、この区間でのペースが例年になく急激に速くなっていることを示している。前半脚をためて直線に入ったところでの瞬発力勝負となったのが今年のレース。
  • 勝ったのは新最強世代の一角、4歳世代のサクセスブロッケン。「異例」のレース展開でこの馬の新しい面が見えた。もともと湿った馬場はジャパンダートダービーで勝っているように苦にしないが、ここ数戦の負けパターンは先行して底力勝負についていけず、古馬に敗れるというもの。しかし、今回はスピード決着の切れ味勝負という全く違うレース。先団の一角を追走すると、直線で内田騎手の追いっぷりも見事だったが、今までに見せなかった鋭い追い込みでカジノドライヴを捕らえて接戦を制した。
  • 今までの勝ち方は圧勝でのもの。接戦を制したのは初めてで、この経験は馬にとって大きい。520キロ台に馬体重も回復し、使われ続けながらも好調維持。瞬発力勝負を制したことで、この馬の勝ちパターン、勝つ条件のようなものが見えたのではないか。距離は幅広くこなせるだろうが、地方競馬場よりも広いコースの方が合うだろう。本当は海外を目指して欲しいのはこの馬なのかもしれない。
  • ほぼ人気通りの決着で上位陣はこのまま力を評価していいだろう。ただ、サクセスブロッケンの未知だった潜在能力が引き出される展開で、違う条件ならば勝ち馬は違っていたかもしれない。2着カジノドライヴの性能はさすが。直線に入っても持ったままで、後続の出方を待ってからスパート。最後は僅かにかわされたが、この馬もスピード能力はかなり高い。最後は力負けと言えなくもないが、展開ひとつで変わった可能性も。
  • 3着カネヒキリは、インから抜けて4歳2騎によく迫ったが…。ただ、自在性、安定感ではこの馬がまだまだ上。特に時計の掛かる地方での中距離では引き続き結果を出すはずで、8冠は時間の問題。5着フェラーリピサは、スピード決着は合うはずだが、同じスピード決着でも一貫して淀みなく速いペースが続くようなレースの方が合っている。6着ヴァーミリアンは、もともとマイラーというタイプではなく切れ味比べになると分が悪い。この馬が「負けモード」になっていることが気になる…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して