【弥生賞】優勝:ロジユニヴァース

2009(平成21)年3月8日中山、G2・芝2000m、フルゲート16頭、曇・稍重

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (10) ロジユニヴァース 牡3 56.0 横山典 2.03.5 35.8 500(- 4)
2着 (2) ミッキーペトラ 牡3 56.0 田中勝 2 1/2 36.1 490(+ 4)
3着 (5) モエレエキスパート 牡3 56.0 松 岡 1/2 36.0 472(+10)
4着 (3) キタサンアミーゴ 牡3 56.0 川 田 ク ビ 35.6 434(- 4)
5着 (9) ケイアイライジン 牡3 56.0 内田博 3/4 35.8 500(- 2)
  • 作戦は何もない。強い馬を強いままに走らせるだけ。意表をつく、大胆な騎乗が持ち味の横山典騎手だが、先行策に転じさせたカンパニーのように強い馬に関しては素直に乗ることも多い。だが、こういうレースは余程の力がある馬だけに許された乗り方。そして、名馬だけに許されるレース「自由に走ること」をロジユニヴァースに彼は許した。
  • 数字の面からも逃げの作戦は成功だった。1000m62秒ちょうど。後半が61秒5とスロー。さらにはラスト600mまでの時計が1分27秒7で、1990年以降で最も遅い。加えてこの馬場。これでは後続はまず追いつかない。ライバルと目されたセイウンワンダー、アーリーロブストも中団に控える極めて「常識的な」戦法。この時点でペース云々で届かないのはもちろんだが、馬の格の違いが表れてしまった気がする。さらに権利が欲しい馬たちは、ロジユニヴァース以外の残りの有力馬が中団待機だったため動くに動けなかった。
  • 結果、絡まれることもなくロジユニヴァースが楽々と直線へ。余力タップリに坂に向かうと、最後は手綱を緩めてゴール。時計の面から、確かに楽な展開となったのも確かではあるが、それを可能にしたのはこの馬の他馬への威圧感。その意味からも、余りにも大きい実力の差。改めて皐月賞の大本命であることを印象付けた。
  • 皐月賞に向けてこのレースの意味としては、本番と同じ距離で朝日杯組とラジオNIKKEI杯組のそれぞれの勝ち馬の直接対決によって、力関係をはっきりさせる意味もあった。しかし、終わってみれば朝日杯の勝ち馬セイウンワンダーは掲示板にも載れず。結局、距離適性の差として見る事も可能であろうが、残念ながら馬の力そのものに差があるように思える。
  • セイウンワンダー以下の朝日杯組全体の力まで否定できるかは難しい。特にダービーでぶつかるであろう、ブレイクランアウトも能力は高い。ただ、一般論でこれだけのパフォーマンスをする馬に敵う馬はそうそういるものではないと思う。その観点からも、皐月賞はリーチザクラウンと共に当面ラジオNIKKEI杯組が主導権を握ったとみていいだろう。
  • あとは本番での作戦をどうするか。唯一の不安があるとすれば、まだ乗り方が定まっていないという点か。逃げ馬となりつつあるリーチザクラウンを行かせて2番手からという前走と同じ作戦か。今はこれでいいだろうが、先々を考えるとどういう競馬が最も力を出せるかについて、考えなければならない時期が来るだろう。
  • 6着アーリーロブストは中団に下げての競馬。これはお試しの意味があったのだろうか。全く勝負をするための作戦としては失敗だろう。馬場、展開を考えれば前々でこの馬の良さを出して欲しかった。4角でもまだ中団。とても射程圏内と言える位置取りではなかった。スローのため前の馬たちをクリアしていくことも難しく、直線では力を全く発揮できないまま。既に賞金的に皐月賞は確実なだけに、色々なことが試せる立場にあるのだろうが…。チグハグな競馬となった。
  • さて、8着に敗れた2歳王者セイウンワンダーは本番に向けて暗雲が立ち込めた。道中は中団につけてスローでも折り合いがついていたが、4角から直線に向かうところで脚がなく、直線では勝負圏外に…。淡白に負けてしまった。渋った馬場も敗因として挙げられるだろうが、この馬はマイラーなのだろうか…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して