【スプリングS】優勝:アンライバルド

2009(平成21)年3月22日中山、G2・芝1800m フルゲート16頭、雨・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (12) アンライバルド 牡3 56.0 岩 田 1.50.8 34.5 478(+ 2)
2着 (7) レッドスパーダ 牡3 56.0 北村宏 1/2 35.1 508(-14)
3着 (2) フィフスペトル 牡3 56.0 武 豊 3/4 34.5 456(+ 6)
4着 (14) サンカルロ 牡3 56.0 吉田豊 アタマ 34.7 492(+ 6)
5着 (16) セイクリッドバレー 牡3 56.0 勝 浦 ク ビ 34.4 488(+ 2)
  • スローは予想されたが、ここまで遅くなるとは。1000mが62秒台。馬場を考慮しても遅すぎる。勝ち時計も雨が降ったとはいえ前日のフラワーCよりも1秒5も遅い。通常ならばクラシックのトライアルとしては評価が難しい一戦となりかねないが、あくまで内容。レースの勝ち方を考えれば勝ち馬の能力が際立つレースだった。
  • アンライバルド、スタート後、中団の外にスッとつけるも1角ではバランスを崩し審議対象となるなど、道中は順調さを欠く。パドックではチャカチャカとして不安もあったが、岩田騎手が出していこうとすると掛かってしまい、手綱をグッと引かれる場面も。一旦落ち着いたように見えたが中盤13秒台が続き、向こう正面でも再び手綱を引っ張られ、決してスムーズなレースではなかった。しかし、4角過ぎから上昇を開始すると抑えきれない手ごたえで先団へ。直線、馬場の中ほどを堂々とムチに反応して伸びると押し切ってしまった。
  • 着差以上に強い内容。急坂の中山でラストの400mに11秒台が揃うことは珍しい。まして22秒台というのはこのレースでは初めてだろう。いかにそこまで各馬が脚を温存せざるを得ない緩い流れだったかがわかる。そのため、ある意味では「スローの上がり勝負」となって瞬発力のある馬が勝ったレースと評することもできよう。ただ、今回の場合は単に瞬発力がある馬が勝っただけではない。むしろ、アンライバルドの能力のうちの1つである「瞬発力」が発揮されたと見るべきで、奥が深い資質の一端を見せつけたに過ぎない。
  • また結果だけではなく、アンライバルドにとっては結果以上に先々を展望する上で収穫が多いレースとなった。馬も変わってくるだろう。ロジユニヴァースも弥生賞で同じくスローのペースを勝利。能力の差でそのまま押し切ったレースだったが、アンライバルドの場合は、曲がりなりにも折り合いを意識して中団からのレース。この経験の差は意外に大きいかもしれない。岩田騎手はセイウンワンダーと選択を迷うだろうが、このレースを経たアンライバルドの伸びしろを考えると…。それにしてもアンライバルドの新馬戦は、トウショウボーイ、シービークイン、グリーングラスの新馬戦以来の競馬史に残る、スターホースの揃い踏みとなった新馬戦となるかもしれない…。
  • 2着はレッドスパーダ。大柄馬体でいかにもパワーがありそう。こういう時計が掛かる馬場は合う。スタートが一番良かったのはこの馬。2番手につけるときちんと折り合い、流れに乗って直線は勝ち馬とマッチレースの形。最後まで苦しめた。最後は力負けだろうが、重賞で通用する能力は示せた。小回りよりも、長い直線で粘りが際立つタイプで東京向き。
  • 3着フィフスペトルは先々を考えて前に行くという話もあったが、極端には行かず中団で待機。勝ち馬をマークする形でインから外に出していったが、4角前の追い出しどころでゴチャついてしまうロス。朝日杯FSの敗因も同じだったが…。最後は迫ってはいるが、反応の早さや位置取りの制約を考えると、やはり勝ち馬の力を認めざるを得ない。ただ、距離にメドが立ったのは大きい収穫。4着サンカルロはもったいない。1角のポジション争いの中で接触されてスムーズさを欠いてしまい掛かり通し。もともと集中力がない馬で、前走は舌を縛って好結果を出したが…。体力を消耗してしまったが、最後はいい伸びを一瞬見せた。渋った馬場も合うだけに権利取りという点ではちょっと残念だ。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して