【アイビスSD】優勝:カノヤザクラ

2009(平成21)年7月19日新潟、G3・芝1000m、フルゲート18頭、曇・重

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (17) カノヤザクラ 牝5 55.0 小牧太 0.56.2 34.0 506( -6)
2着 (18) アポロドルチェ 牡4 56.0 勝 浦 1 1/2 33.7 464( -4)
3着 (12) アルティマトゥーレ 牝5 54.0 松 岡 1/2  34.3 488( -4)
4着 (16) ウエスタンビーナス 牝6 54.0 田中勝 3/4  34.4 470( -6)
5着 (14) エイシンタイガー 牡3 53.0 内田博 アタマ 34.4 486( +4)
  • 展開も何も関係ないだろうと思われる直線1000mのレース。しかし、よく見てみると、今年のラップ構成が例年と少し違っていることがわかる。天候、馬場状態の影響をできる限り排除するため、各区間のラップを実際の数値ではなく、全体のレースタイムに占める各区間時計の割合を計算してみると、3ハロン目が20%を超えている。これは、このレースが始まって以来初めてである。サチノスイーティーがこの辺りまで先頭を維持。アルティマトゥーレがその横から無理に競りかけなかったことで異例のラップ構成となったのだろう。つまり、先行馬にとっては脚がある程度温存できる流れ。超スプリント戦で、たださえまず追い込みは決まりづらいレースではあるが、今年は特に先行馬に有利な流れとなった。重馬場という馬場状態も影響しただろうが、少なくともペースの面からも、今回はスピード勝負にはならなかったことが分かる。
  • 勝ったカノヤザクラは前目を追走。外枠から先団に位置取り、ラスト400mでの短い区間での瞬発力勝負に持ち込み、最後はキッチリと抜け出して連覇を達成。前走は久々のレース。出遅れてまったく競馬にならなかったが、追える小牧騎手に乗り替わったことで切れ味が増したのもプラス。昨年は多少ペースについていくのに苦労をしていたが、スタートも決まり、上記のように展開にも恵まれて今回はスムーズ。本質的には1200〜1400mあたりで活躍するタイプなのだろうが、今回はスピードよりも切れ味が問われる展開。持ち前の一瞬でギアチェンジができるという能力を生かして「上がり」の競馬を制した。ここからは、1200m以上のレースが続く。少なくとも、昨年と同レベルの力を維持していることは確認できた。次以降の課題は、昨年以上の力、即ち成長力を示せるかだろう。それ次第でG1も視野に入ってくる。
  • 2着は昨年3着だったアポロドルチェ。大外枠で前に馬が入られることが懸念されていたが、激しい先行争いはなく各馬最短距離を走るレースとなったため、自分の進路はガラ空き。最後に帳尻を合わせる最速の切れ味で突っ込んできたが、勝ち馬とは差があった。この馬も本来は1200mあたりがベストか。
  • 2番人気アルティマトゥーレは3着まで。道中持ったままで先団の一角。逃げたサチノスイーティーを直前に置きながら、ラスト600mまで持ったままで余裕の追走。勝利を感じさせ、スピード能力の高さは示したが、追われてからは意外に伸びず。少し仕掛けに余裕を持ちすぎてしまった気もするが、そもそもこの馬場は向いていないのだろう。良馬場であればもっと伸びたはず。ただ、カノヤザクラにとっても良馬場はプラス材料と推測されるだけに、勝ち馬との差はまだある。4着ウエスタンビーナスは、テンの速さを生かしたいところだったが好スタートの勝ち馬に進路を取られて…。追われて伸びるというタイプでもなく、ここが精一杯か。1番人気に推された3歳エイシンタイガーは5着。道中、途中までは見せ場あったが、伸び切れなかった。ペースにもっとメリハリのある方が差し脚を行かせる。直線競馬向きではない馬。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して