【セントウルS】優勝:アルティマトゥーレ

2009(平成21)年9月13日阪神、G2・芝1200m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (16) アルティマトゥーレ 牝5 55.0 松 岡 1.07.8 33.9 486( -2)
2着 (8) スリープレスナイト 牝5 57.0 上 村 2 1/2 34.1 514(+22)
3着 (15) コスモベル 牝5 55.0 佐藤哲 3/4 34.5 470( +6)
4着 (6) カノヤザクラ 牝5 56.0 小牧太 アタマ 33.9 510( +2)
5着 (12) マルカフェニックス 牡5 58.0 福 永 3/4 33.9 524( -8)
  • 道中の位置取りと着順の関係を見れば、先団にいた馬たちでの決着。そして中団にいたカノヤザクラとマルカフェニックスは、ひと脚足りずにそれぞれ4着と5着。この点、前有利の展開となり、追い込み馬は分が悪いという展開になったと読むことはできる。
  • 特に3着と僅差の争いに持ち込んだカノヤザクラは、展開の適性に差があったとひとまず敗因を説明することは可能だろう。確かに、改修後の坂ができた阪神コースの過去2回と比べて、今回の勝ち時計は最も遅い。前半の33秒8も同様に最も遅く、重賞のスプリント戦で33秒後半というのは決して速いとは言えない。さらには後半も34秒。ほぼ前半と同じ時計で淀みなく流れる展開。ここだけ見ると、後ろが届きにくいレースと評価する人もいるだろう。しかし、数字自体は脚質によって着順の明暗を分けさせるほど、極端に遅いという時計でもない。カノヤザクラからすれば、昨年は33秒2の時計を出していたものの、今回は33秒9。単純に昨年と同じ時計で上がっていれば、1分7秒6で差しきっていたこととなる。ただ、昨年は33秒5以下の時計で上がった馬が8頭いたものの、今年は1頭もいなかった。これが、馬場状態のせいなのか(考えにくいが)、馬群がごちゃついたことで追い込み馬が力を発揮できなかったということ(これも苦しいが…)なのか、ちょっと難しい。ともかく、差し馬が自分の武器を発揮できない条件だったことは確かであった。
  • さらに、少なくともカノヤザクラの敗因としては、まず1つは前が詰まってしまったことが挙げられるだろう。直線でここからというところで前が完全に塞がってしまい、追い出すのが若干遅れたのは否定できない。エンジンが掛かったのは坂下。既にアルティマトゥーレとの差は決定的だった。もう1つは、先述のことに関連するが、この馬の良さが生きなかったこと。この馬は、速い流れの中で、競走馬としての限界に近い上がりをそこから使えるところ。もっと全体に速い流れで流れて欲しかったところだろう。
  • 勝ったアルティマトゥーレについて触れるのが遅くなったが、上記2頭が相対的に不利な要素があったとはいえ、この馬の力も立派だった。決定的な差をつけての勝利で文句なし。特に、最後の坂で一気に抜け出すスピードは出色。前走は1000m戦というだろうか、また重馬場も影響したか、なかなか伸びきれずに3着までがやっと。しかし、1200mに戻って先団から余裕の抜け出し。極端な時計勝負の経験はないが、中山の舞台では時計よりもこういう正攻法の競馬ができる馬が強い。キャリア浅く、まだどのようレースにも対応できそう。その点は、弟のキャプテントゥーレと同様。大崩れは考えにくいタイプで本番でも。着差がつきにくい短距離での、2着につけた2馬身半。これは意外に大きいのではないか。たとえ、その2着が休み明けで22キロ増のスリープレスナイトであったとしても、である。
  • その橋口勢のもう1頭、1番人気のスリープレスナイトは57キロの斤量、久々で22キロ増と不利な条件ながら2着と格好はつけた。次を意識した仕上げであるならば、これで問題ない。ただ、もう少し抗戦してほしい気もするのだが…。勝ち馬のように、高い位置から一瞬で抜ける脚がある馬に、どう対応できるか。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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