【神戸新聞杯】優勝:イコピコ

2009(平成21)年9月27日阪神、G2・芝2400m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (4) イコピコ 牡3 56.0 四 位 2.24.2 33.7 462( 0)
2着 (13) リーチザクラウン 牡3 56.0 武 豊 34.8 498(-18)
3着 (11) セイウンワンダー 牡3 56.0 福 永 3/4 34.7 516( +2)
4着 (5) アンライバルド 牡3 56.0 岩 田 1 3/4 34.6 472( 0)
5着 (3) トップカミング 牡3 56.0  幸  1/2 34.8 452( 0)
  • 大幅に馬体重を減らしてしまったリーチザクラウン。だが、自身のレースをする他なく、前半で先手を奪うと1000m60秒3とこの馬のスピードを生かすレース展開に持ち込んだ。過去2年間とは異なり、ラップタイムは後半に差し掛かって一旦落ち着いていく、意外にも逃げ馬にとっては好都合のタメを作れるラップとなりリーチザクラウンは楽な逃げ。有力馬が馬群の各所に散ったため、各馬動くに動けなかったことが影響したのだろうか。結果として、直線に入って一気にラップが上がるという長い直線コースでの典型的なラップ構成に。こうなれば、一気にスピードの切り替えができる、瞬発力に富んだ馬たちが台頭する。
  • 瞬発力といえば、皐月賞馬アンライバルド。直線半ばで期待通りに上がってきて一気に先頭へ…と思ったが、ここで脚色を失い全く伸びない。スプリングS、そして皐月賞で見せたあの一瞬で後続を突き放す脚が不発。今回は道中懸念されていた折り合いの悪さがやはり出てしまった。結果として、最後の脚にこれが影響したか。34秒台の平凡な上がりでは勝てるわけがない。潜在的には、血統背景からもこの距離でも十分戦えるはずなのだが…。日本ダービーの負けは、荒れに荒れた馬場も要因のひとつだっただろうが、仮に良馬場であったとしても、この折り合いがおそらく足かせとなっていただろう。秋になっての成長を期待していたが…。現状2000mあたりがベストだろうか。
  • 一方でこの「瞬発力」という点で、最高の切れ味を発揮したのが、勝ったイコピコ。道中は中団で脚をためて、人気馬を後ろから見る形。直線でゴーサインを出されると反応よく、アンライバルドの外から一気の伸び。坂で若干脚色が鈍ったリーチザクラウンを悠々と捉えると、レコードタイムでの快勝となった。ここ2戦は小回りの競馬場でのレース。立ち回りが難しかったが、4着した東京のプリンシパルSのように、本来は脚をためて後方一気で上位に来れる切れ味の持ち主。今回は極端な作戦ではなかったが、基本的には広いコースで伸び伸びと脚を使う、「本格派」なのだろう。33秒台の脚は抜きん出た数字。他馬は確かにある程度次を考えて余裕残し、あるいは調整不十分という馬も多かった。だが、この上がりの数字とレースタイムはこの馬の資質の高さを間違いなく示している。ただ、こういうタイプは、京都の3000mのような緩やかに脚を使っているコースよりも、東京の2400mのような長い直線での脚比べが合っていると思う。いずれにしても、この世代にまた1頭、スター候補が出たことは間違いない。
  • 2着リーチザクラウンは、ひとまず結果は出せた。体重がここにきて18キロも減っているというのは、一体どういうことなのか…。400キロ台で初めて出走することに…。道中のラップは、うまく逃げた形となり、また最後まで粘ったあたり相変わらず競争能力の高さは示せた。ただ、春と比してまずは順調という評価はできるだろう。状態面でさらに上積みが期待できるだけに次は期待したい。3着セイウンワンダーはマイルでの重賞タイトルがあり、ダービーで大敗した印象から、距離が微妙と思われたが今回、先行してきっちりと結果を出した。もう単なるマイラーではないだろう。奥の深いレースができる馬。ただ、強烈な決め手があるわけでもなく、底力があるわけでもなく…。もうひと押しの地力強化が必要だろう。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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