【毎日王冠】優勝:カンパニー

2009(平成21)年10月11日中山、G1・芝1200m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (4) カンパニー 牡8 58.0 横山典 1.45.3 33.0 462( -4)
2着 (6) ウオッカ 牝5 57.0 武 豊 33.8 498( +6)
3着 (3) ハイアーゲーム 牡8 57.0 木 幡 33.2 508(-10)
4着 (11) ナムラクレセント 牡4 57.0 小牧太 アタマ 33.8 498( +4)
5着 (10) サンライズマックス 牡5 57.0 岩 田 1 1/4 33.4 442( -2)
  • ウオッカの逃げには賛否がありそうだが、個人的には仕方がなかったと思う。この形になってしまったのは、ウオッカの能力値があまりにも高かったせいだとも言える。言うまでも無く、もともとスピードもあり、気性的な問題もある上、今回はこの馬を無理してでもハナを叩こうという馬はいなかった。同じような手ごたえで2番手まで上がって行ったナムラクレセントも、手綱を引ききって制御。結局2番手にそのまま収まった。むしろ他馬にとっては、道中少しでも体力を消耗させることができるため、「追いかけないことが最大のウオッカを潰す作戦」とも考えられたはずであり当然ウオッカに絡もうとする馬は、自分の力をも消耗してしまうという意味でも無謀な作戦になってしまう…。
  • しかし、この他馬の消極性が結果として思わぬラップ構成の遠因に…。ウオッカの刻んだペースは1000mが実に60秒。12秒台にラップが落ちるところもあり、「逃げ馬」にとっては好都合なペースに。しかし、問題はウオッカが結果として先頭にたったという意味での逃げ馬であって、決して勝つにはにげることが宿命であるという意味での、いわば生粋の「逃げ馬」ではなかったという点だ。レースタイムは昨年よりも遅い1分45秒3。ウオッカにとっては、スピードを生かすためにはもっと速いラップでの決着が望ましいところだったが、ダイワスカーレットのように、スピードの持続力があるというタイプでもなく、武豊騎手は行くに行けないまま。結果として「常識的な逃げ馬」のラップとなってしまった。これではこの馬のスピードは生きない。直線では33秒8の上がりを繰り出したものの差し切られた。
  • ちなみに昨年のこのレースでは、もっと飛ばした逃げで、同様にスーパーホーネットに差し切られて2着。結局、この馬の場合、数字上のラップタイムでどうこうという馬でもないのかもしれない。いかに気分良く道中走らせるかが最も大事なのだろう。その意味では最大の敗因は、前に馬をおいてタメを利かせたい馬であり、先頭に立たされたことで脚を消耗してしまった点。その意味では、少頭数となりやすく、スピードのある馬が相対的な意味で乏しいG2以下のメンバー構成ではうまくレースを運べないのかもしれない。ある程度のスピード争い、そして前に行ってくれる馬がいた方がいいはずだ。昨年に続く2着だが、評価を下げる必要はない。
  • では、このラップの恩恵を受けたのは誰であったかというと、ややスローになったことからすれば、後方の馬というより先行馬だっただろう。つまりはカンパニーもその1頭だったはず。道中は先団のやや後ろで追走。ウオッカだけをはじめからターゲットとして横山典騎手は一発を狙っていた。直線でウオッカが押し切ろうかいうところで急襲し、ゴール前でキッチリと差しきってしまった。33秒フラットの時計は立派。切る理由は特に無いものの、何となくいつも人気になりづらい馬。だが、力の衰えも無く、昨年の天皇賞・秋でも差のない争いをして、中距離での地力は屈指の1頭。加えて、横山騎手のわずかだが、ファインプレーはラスト400mでスッとウオッカのイン狙いから、外に切り替えたところ。本来なら最短距離で走ることができ、開幕週の馬場ということを勘案すれば、インが望ましいところだっただろうが、ウオッカの脚色が鈍りインにふらつきそうだと判断すると、迷わす外へ。これでスムーズに追い上げができたのも大きいだろう。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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