【アルゼンチン共和国杯】優勝:ミヤビランベリ

2009(平成21)年11月8日東京、G2・芝2500m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (6) ミヤビランベリ 牡6 57.5 吉田隼 2.30.9 34.7 496( -6)
2着 (8) アーネストリー 牡4 55.0 松 岡 34.6 522( -2)
3着 (13) ヒカルカザブエ 牡4 56.0 秋 山 1 1/2 33.5 470( -2)
4着 (14) サンライズマックス 牡5 57.5 横山典 ハ ナ 33.9 446( +4)
5着 (17) ジャガーメイル 牡5 57.0 スミヨン ク ビ 33.7 484( +6)
  • 逃げ馬は分が悪いこのレース。しかし、ミヤギランベリがトップハンデで見事に逃げ切りを決めた。ラップを追っていくと、今年のレースは確かに「逃げ馬」向きになったことがよく分かる(以下、経年比較に記述においては中山開催となった02年以降を除く)。
  • まず、1100m通過時点でのペースは68秒1。これは過去10回で3番目に遅い時計であり、2004年以来の68秒台以上のタイム。隊列自体は縦長となっていたが、数字上ではややゆったりとしたペースということがわかる。しかし、ミヤギランベリの逃げ切りを可能にしたのは、この後のタイム。1500〜 1900mの区間の時計である。
  • このレースは、例年このラスト1000mを切ったあたりから徐々にペースが上昇していき、長い区間でのタフな叩き合いとなる。しかし、今年の1500〜1900mのハロンごとのタイムは、それぞれ12秒ちょうどと12秒3。この400m区間が12秒台で共に推移すること自体は、例年通り。しかし、注目はこの直前の区間、1300〜1500mの時計との比較。今年は11秒7だったのだが、要はこの後の区間で0秒3ずつ減速していることとなる。多くの年は、この区間で先述のようにラップタイムが上がっていくが、今回は逆に減速。特に1500〜1900mの間、共に減速し続けたのは初めて。
  • これは、当然前に位置する馬に利する展開。1900m通過地点とはすなわち、直線に入る直前の4角のことである。つまり、例年のような先行馬の脚を消耗させる流れではなく、一旦、400mもの間、逃げ馬たちの脚を休ませることができるレース。必然、上位に先行馬が残ることに。人気馬が中団から後ろに多く、牽制し合うことによって、またミヤギランベリの人気がなかったためにマークされなかったことで、仕掛けのポイントが早くならず、この「脚をためる」ラップが可能になったと言える。
  • ミヤビランベリは、不思議なほど人気がなく11番人気。目黒記念の勝ち方が、馬場に恵まれた印象があったのかもしれないが、ここでも述べているように、距離関係なく前に行くとしぶとい。良馬場でも問題なし。前に行く馬にとっては、斤量差はそれほど苦にならないと言われるが、いつものパフォーマンスを披露しての逃げ切り。状態もキッチリと絞れて万全。展開だけではなく、今回は直線入って11秒を記録する瞬発力も見せた。スピード、スタミナ、瞬発力…競走馬としてのバランスが非常に取れている「いい馬」だ。何も考えずに、今後も逃げてほしいところだ。
  • 1番人気に推されたジャガーメイル。道中は後方から。一方でもう1頭の人気馬スマートギアはいつもよりも前に位置。正直、位置関係としては逆を想定していただけに意外だった。ジャガーメイルは昨年のイメージで乗ったのだろうが、最後何とか差し込んできたものの伸びそうで伸びず。いかにも上がりの競馬といったもがきぶりで、掲示板がやっと。もっと前で立ち回っても良かったと思うが、ここまで前有利の流れになったのは、想定外か。蛇足だが、結果論ではあるがスミヨン騎手が東京での乗り方に迷っている印象もある…。馬を乗る技術はさすがと思うが、それだけではなく、コースごとに戦略を考えられるようになれれば…。
  • スマートギアは12着に惨敗。上がりの鋭い馬だけに東京コースでさらに前進を期待されたのだろうが、はっきり言ってこのレースに切れ味はいらない。極端なペースになりにくく、差し馬にとっては都合のいい展開にはなりづらいからだ。それを意識したか、レースでは内田騎手中団から。しかし、ゴーサインを出しても反応は鈍かった。もっとペースにメリハリのある距離の方がいい馬。スピードさえあれば、決め手が活かせる中距離以下がいいのではないかと思う。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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