【シンザン記念】優勝:ガルボ

2010(平成22)年1月10日京都、G3・芝1600m フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (4) ガルボ 牡3 56.0 池 添 1.34.3 34.6 442(-12)
2着 (7) シャイン 牡3 56.0 和田竜 35.4 458( +4)
3着 (1) セレスロンディー 牡3 56.0 浜 中 1 1/4 34.7 450( -6)
4着 (3) クレバーサンデー 牡3 56.0 国分恭 ハ ナ 35.0 452( +6)
5着 (13) カネトシディオス 牡3 56.0 藤 田 1/2 34.3 432( +2)
  • ガルボの強さが目立ったレース。勝ち時計1分43秒3はレースレコード。だが、決して速いペースに引っ張られての時計ではない。後述するが、これはガルボ自身の「傑出した瞬発力」によるものである。
  • ガルボはスタート後から先団追走。やや行きたがるところさえ見せたが、前走に続くマイルで慣れもあったか、スムーズに3番手を確保。道中はこの位置を守り、直線で逃げ粘ったシャインを、外から捕まえて初重賞勝利を飾った。正攻法で綺麗なレースぶりだったが、このレース、決して先行馬に利する展開とはいえない。レースは前後半が47秒3‐47秒0というほぼ差がない、淀みない流れだった。この「全体的に速い流れ」の中で、力強く抜け出したガルボは立派だ。
  • 特に評価すべきは、ガルボがその能力の一端を示したラスト2ハロンの11秒4×2の区間。例えば中山のように最後に坂のあるコースはもちろんだが、それ以外の平坦コースも含めて一般的にレースタイムというものは、この最後の1ハロンはその直前の1ハロンと比べて遅くなるのが普通。これは、仕掛けのタイミングが大体「3分3厘」の地点、つまりレースの最後の600mあたりにあるため、ここから残り200mぐらいの400m区間でペースが一気に上がり、その反動で、最後の最後に力尽きてペースが落ちてしまうためである。しかし、ガルボは今回、ここの区間で同じラップを刻んだ(厳密に言うと、ラスト200mはガルボ自身は11秒4より速い脚を使っているはずだが)。この伸び脚の持続力は評価すべきだろう。
  • こういう場合によくあるのは、この直前までのラップタイムが楽で、脚をためることができていたために、最後の400mまでしっかりと伸び続けられたというパターン。だが実は今回、この400mの前、つまり1200m通過地点の時計は、1分11秒5と過去11回の平均と全くの同タイム。決して、この直前までにタメがきく流れでもなかった。それにもかかわらず、結果レースの時計はレコード決着。そのまま進めば勝ち時計も「平均タイム」だったはずだが、レコードとなったのは、最後の2ハロンだけでガルボが時計を縮めたことが大きな理由である。この淀みない、速い流れの中で、好位から抜けることができる瞬発力はたいしたものだ。マイルがギリギリとさえ見られたが、この競馬を見ると、むしろ折り合いさえつけばもう200mぐらい伸びてもこなしそうな、底力を感じさせる内容。強い馬がいる世代だが、楽しみがあるレースだった。
  • さて、こういう展開で勝ちきるには、先行馬にはワンペースで粘れる「よほどの底力」が、後方の馬には展開問わず差し切れる「かなりの切れ味」が求められる。2着シャインはうまく先手を取って最後までしぶとく粘った。極端に切れる脚がないため、最後には勝ち馬の切れ味に屈してしまったが、前走の1800mの中京2歳Sで見せたように地力で勝負をしたいタイプ。距離延長して良さそうなのはこの馬か。精神面でまだ幼さが残っているが、ワンペースでしぶといタイプで、こういうタイプは安定感ある。3着は、接戦を制したセレスロンディー。中団に控えて伸びた。ここ2戦脚をためる競馬が板についてきた。34秒台でのコンスタントな上がりをここでも披露。ただ、今回は相手が悪かったか…。5着カネトシディオスは、最速タイの上がり。今後の戦法を考える上で、1つの大きなヒントが得られた点は収穫。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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