【中山記念】優勝:トーセンクラウン

2010(平成22)年2月28日中山、G2・芝1800m、フルゲート16頭、晴・不良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (3) トーセンクラウン 牡6 57.0 江田照 1.51.7 37.3 474( -2)
2着 (5) テイエムアンコール 牡6 57.0 浜 中 38.1 466(-12)
3着 (10) ショウワモダン 牡6 57.0 後藤浩 ク ビ 38.1 538( +8)
4着 (4) セイクリッドバレー 牡4 56.0 三 浦 ハ ナ 38.0 488( +8)
5着 (9) ドリームサンデー 牡6 57.0 戸 崎 1/2 39.1 502( -4)
  • ここまで不良馬場になると、当然ではあるが良馬場で勝負するのとは全く異なる能力が求められる。基本的にはこの馬場では、馬場の得意、不得意がかなり影響するだろう。上位馬はまず展開面、実力面でどうこうというよりも、馬場適性が大きな要因だったと言えよう。
  • 展開面で見てみると、特徴的だったのが、後半のラップタイムがラスト4ハロンから12秒6が2度、12秒8が2度で合計が50秒台と異例の数字を刻んだこと。加えて、いつもならラスト800m〜600mの区間で訪れるはずの「仕掛け」のポイント、ペースが上がって行く勝負どころが、今回全くなかった。つまりは前が淀みなく飛ばし続ける展開で、抜きどころがほとんどないレースとなってしまった。これでは後方の馬はまず届かない。しかし、一方でモエレビクトリーが引っ張った、60秒2という前半1000mのペース自体はこの馬場では決して遅いとは言えない流れ。このため先団にいた馬たちも、最後まで走り続けるスタミナが求められた。結果的には、馬場の適性と同時に、脚質に関係なくこの消耗戦を乗り切るスタミナも求められる展開となった。
  • 勝ったトーセンクラウンは人気薄らしく、そして穴馬に乗せたら怖い江田騎手らしい後方で虎視眈々と一発狙う構え。4角でもインを回って経済コース。直線では一気に突き抜けて5馬身もの差をつけて堂々たる重賞制覇。切れる脚はないものの、福島記念(G3)でしぶとく3着したように上がりの掛かるレースでとにかくしぶとい脚を使う。上がりの掛かった今回のレースでも、もっともフィットしたのがこの馬だったということだろう。いかにもこういう馬場が得意なオペラハウス産駒の走り。このところは、馬場のいいレースで切れ味の差でどうしても善戦まではできなかったが…。
  • 2着テイエムアンコールもまたオペラハウス産駒。後方から直線大外を回すと鋭い伸びで際どい2着争いをゴール前で制した。この馬は良馬場でも切れるタイプだが、重馬場でも同様にいい脚を使えるのはやはり血統背景ゆえだろうか。もともとは重賞で人気を集めていた馬。久々を叩かれて力を発揮。それにしても、ちょっと買えない組み合わせだ…。3着ショウワモダンは、こういう馬場でも問題ないタイプ。いつも通りに3角からジワジワし上がっていって、マクリ気味に先頭を伺ったが勝ち馬の一瞬の脚に置いて行かれてしまった。ただ、この馬にとってはこの距離はギリギリの範囲。消耗戦となったことで、ほんの少しだけ最後脚が足りなくなったか…。ベストはマイルあたりでのこういう馬場でのレースだろう。
  • 2番人気シャドウゲイトは、スタートで大きく出遅れ。横山典騎手が左の後ろ脚を気にして1角では大きく外に進路を取り、この時点で勝負は諦めたと思われた。だが、最後の直線ではインに入って少し追われると反応して6着。無理はしないものの、ちゃんと最後まで勝負をしようとしてくれた横山典騎手に馬券を買っていた人間として感謝。仕方がない負け…。
  • 1番人気キングストリートは道中先団後ろのいい位置にいた。武豊騎手はさすがと思わせる道中のエスコートぶりで、インを回って直線労せずに2番手。手ごたえの十分で後は前を行くドリームサンデーをかわすだけ、だったのだが…。直線半ばでもう一杯。ズルズルと後退してしまった。ここまでロスなく乗って負けたのだから、馬がこの馬場に合わなかったということだろう。評価は下げなくとも良い。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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