【弥生賞】優勝:ヴィクトワールピサ

2010(平成22)年3月7日中山、G2・芝2000m、フルゲート16頭、雨・重

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (1) ヴィクトワールピサ 牡3 56.0 武 豊 2.06.1 36.1 510( -8)
2着 (3) エイシンアポロン 牡3 56.0 池 添 1/2 36.5 500( +4)
3着 (2) ダイワファルコン 牡3 56.0 北村宏 1 3/4 36.3 502(-10)
4着 (11) ダイワバーバリアン 牡3 56.0 蛯 名 3/4 36.6 512( +2)
5着 (10) コスモヘレノス 牡3 56.0 石橋脩 3 1/2 37.6 502( -4)
  • この半馬身差は数字以上。とにかく、素質だけで道悪、中山、初関東遠征すべてをクリアしてしまった。恐れ入った。ヴィクトワールピサを武豊騎手がどの位置で御するか注目だったが、スタート後に馬なりで中団まで下げる。また前走のように下げてしまったかと思いきや、1角から2角にかけて、最内の経済コースを通りスッと先団後ろの位置を回復。中山は今雨続きでインコースをロスなく回った馬が上位に来ている。このコース取りは1枠だったこともあろうが、結果的に良かった。
  • 前半は63秒台。この馬場を加味してもこのペースはスロー。若干行きたがるところを見せつつもヴィクトワールピサは向こう正面で4、5番手まで上昇。もう1頭の人気馬エイシンアポロンの直後。ここからが圧巻のレース。レースラップを見てみると、道悪でのスローペースとなったため、道中ラップが激しく変動しにくいレースとなり、例年のような一気にペースアップする地点がなく、前半から徐々にジワジワとペースが上がっていくというスタミナが必要な展開。渋った馬場ということもあり、この種のレースでは先行馬が有利というのが定石。しかし、武豊騎手は一旦先団まで押し上げたものの3角から他馬がかわして行くのに併せず、位置取りをズルズルと下げてしまう。4角では中ほどの後ろ。またやってしまったかと慌てたが、ここからがスゴイ。直線向くと前を行くエイシンアポロンに再接近。この時点で手ごたえが他馬と全く違ったが、抜けるスペースがなく追うに追えない。一瞬アポロンのインが開きかけ、武豊騎手が狙うがすぐに閉められてしまい断念。もう一度、今度はアポロンの外へ転進。ダイワバーバリアンがいたが、アポロンとの間をついて急伸。この時点で既に残り100mほど。しかし、武豊騎手が追うと一閃。一瞬だけエンジンかかると並ぶまもなく先頭に立ち、最後は手綱を緩める余裕。
  • 武豊騎手、着順云々は別として、課題を与える厳しい位置取りでのレースだったのだろう。結果、相当に苦しいレースとなってしまい、実質脚を使ったのは僅か30mほど。それで、ここまで勝ってしまうのだから、もう恐れ入った。紛れやすい中山とはいえ、今回負けてしまったメンバーは、少なくとも春の逆転は難しいだろう。展開どうこうではなく、力の違い。馬群の中でのレースを経験できたのも大きい。ローズキングダムも相当の器であろうが、新馬戦の借りを返すため限りなく対等の立場で、挑戦することができる。本当に楽しみなレースとなりそうだ。
  • 2着のエイシンアポロンは、例年であれば文句のない内容。距離に不安があったものの、きちんと折り合いもついた。もともと、デイリー杯2歳S(G2)のレースぶりを見る限り、スピードタイプというより地力タイプの印象だったので、折り合いさえつけば上位だろうと思っていたが、スムーズな立ち回り。負けたとはいえ相手が悪かっただけ。ジワジワとペースが上がるスローの展開でスタミナと折り合える精神力が必要なレースだったが、この競馬であれば、今後の選択肢が広がりそうだ。ちなみに、力も違うと思うが、パドックで見ていてこの上位2頭は馬体もボリュームがあり道悪で力を発揮しそうなタイプにも思えた。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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