【ラジオNIKKEI賞】優勝:アロマカフェ

2010(平成22)年7月4日福島、G3・芝1800m、フルゲート16頭 晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (14) アロマカフェ 牡3 55.0 柴田善 1.47.3 35.0 456( 0)
2着 (8) クォークスター 牡3 55.0 ウィリ ク ビ 34.5 496( +2)
3着 (15) レト 牡3 55.0 1/2 35.5 436( -6)
4着 (12) ナイスミーチュー 牡3 53.0 松 岡 ク ビ 35.0 478( 0)
5着 (9) トゥザグローリー 牡3 56.0 内田博 ハ ナ 35.6 520( +2)
  • モズが予定通りの逃げを打つと、平均ペースを刻んで隊列を引っ張る。ペース自体は1000m60秒台と平均的な流れで進む。有力馬は、先団から中団にかけて追走。しかし、ペースは半ばで激変していく。きっかけは後方に待機していた内田騎手の1番人気、トゥザグローリーの動き。4ハロン目の時計が12秒6と過去10年で最も遅い時計(タイ記録)で進むと、福島というコースもありこのまま他のライバル馬を、前で淡々と行かせることを許すわけにはいかなかったのだろう。一気に外から押し上げて3コーナーでは先頭に並びかける勢い。ただ、トゥザグローリー自身にとっては、この時点で決して無理をしたという押上げ方ではなく、スッと行かせて無理のない加速。ここで一気にレース全体のペースが上がり、スタミナを問う流れになったのは、先行馬にとっては痛恨。後半800mは11秒台半ばのペースが続き、確かに前半に脚をためられる区間はあったものの、基本的には長くいい脚が問われる展開となってしまった。
  • ここでまず脱落したのは、人気の一角となっていた上がり馬のドリームカトラスだった。もともと道中の手ごたえは良く映らなかったが、前走も同じような感じ。ただ、今回は3コーナーでレースが動いたところでズルズルと後退してしまった。マイラーとは思わないが、現状では最後まで脚をためて短い区間で切れる脚を発揮したいタイプ。地力勝負のここは厳しかったか…。上位人気の一頭、リリエンタールもここでスタミナを奪われてしまったか、直線では全く見せ場なく…。そして、何よりトゥザグローリーも自分で作ったこのペースに巻き込まれてしまった。4コーナー先頭の強気のレース。これでも押し切れるという、内田騎手の地力の見積もりだったのだろう。確かに、ある意味では勝ちパターンのレース。しかし、最後まで前に置いたレトを抜けず。さらに外から差されてしまい入着がやっと。斤量の差はあるだろうが、残念ながら現時点での実力が出てしまった印象だ…。そこまで、他馬との力量差はないということだろう。決してこの馬が弱いというわけではないが、飛びぬけて強いというわけでもないという結果。今後は成長による上積みを期待しつつも、この馬の「戦い方」をよく考えて欲しい。
  • さて、一方この流れに適合した馬もいる。まず立派だったのはレト。途中でペースアップによりモズらが脱落。先団の一角から押し出されるように先頭となり直後にはトゥザグローリーのプレッシャーを受ける位置関係。それでも、最後までこの流れで粘りとおして3着。前半がスローだったとはいえ、後半は決して楽な競馬ではなく、後ろから差されたのは仕方がないだろう。今回初距離だったが、むしろ中距離でしぶといレースが出来るタイプか。興味深い一面を示したのは収穫。
  • ところで、1、2着馬はむしろ能力的な適正がこの流れに向いたというよりも、うまく立ち回ったことが好走の要因だろう。勝ったアロマカフェは柴田善騎手が冷静。中団追走でペースが動いたところでもじっと我慢して、4角で外から追いかけに行き直線では鋭い脚で抜け出した。実は、前走の青葉賞でも同様に4角までじっと我慢。脚をためて残り3ハロンで末脚を繰り出した。前走はじっとしすぎてしまいインに閉じ込められたが今回は外。悠々と温存した脚を披露。ある程度いい位置から脚を繰り出せるのが長所。また純粋な切れ味勝負ではなく、今回のように時計の掛かるような馬場が合っているだろう。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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