【函館記念】優勝:マイネルスターリー

2010(平成22)年7月25日函館、G3・芝2000m、フルゲート16頭、晴・良

1着 (6) マイネルスターリー 牡5 56.0 ホワイ 1.58.5 35.3 482(+10)
2着 (12) ジャミール 牡4 56.0 安藤勝 3 1/2 35.6 462(+10)
3着 (8) ドリームサンデー 牡6 57.0 池 添 ク ビ 36.2 502( +2)
4着 (11) エアジパング セ7 56.0 横山典 3/4 35.7 456(+16)
5着 (16) フィールドベアー 牡7 57.0 秋 山 アタマ 35.2 494(-10)
  • 時計の掛かる洋芝という既成概念を覆すような高速決着が続く今の函館競馬場。このレース自体も、2分を大幅に切る1分58秒台の決着。何しろ、函館競馬場での86年以降の2000mのレースで2分を切ったレースは、僅かに8レースだけ。特に洋芝となってからは時計勝負の印象は薄くなっていただけに驚きの時計。サッカーボーイのレコード1分57秒8は別格としても、今回の時計はそれに次ぐ速い勝ち時計となった。道中の時計も破格。快足馬テイエムプリキュアが引っ張るペースは、1000m57秒8。大きく離した逃げではあったが、後続との差を考慮したとしても、先行馬の多くの時計は58秒台だっただろう。
  • この時計自体は確かに速い。だが、それは数字上の話である。結果的に先行馬が何頭も上位に残ったように、決して「乱ペース」ではなかったのではないかと思える。実際、時計の面でも残り400m、直線に入ったところで1秒ものペースアップをしている。直線でペースアップするレースというのは、換言すればそれだけ道中、各馬脚をためられていたということで、いわゆる「上がりのレース」の典型。
  • これと関連して注目したいのは、その残り400mに至るまでのラップ。バテて沈んだテイエムプリキュアのものであるという留保は必要だが、直線に入る前までジワジワとラップは下がり続けている。これでは、当然前の馬には楽な展開。しかし、1000m通過の時計を考えれば、各馬ハイペースと思っても仕方なく、結果、後続も動くに動けず、特に人気を集めたジャミール、フィールドベアーは中団のまま。結果的に最後までラップが動かず、各馬に脚を貯金させ、マイネルスターリーの直線でのペースアップが可能となったのではないか。
  • 全体を見ても、例年、このレースはほぼ中盤から後半にかけて一定のペースが続くワンペース。ここまでペースが変動したのは初めてで乗り手もなかなか難しかったレース。しかし、勝ったマイネルスターリーはホワイト騎手の判断が抜群だった。函館競馬のセオリーを知らなかったわけではないだろうが、このラップに惑わされることなく、自分のタイミングでゴーサイン。4コーナーで先頭に並びかけ一気に加速。出し抜けを食らわせ、最後までリードを保ち、決定的な差と言える3馬身半をジャミールとの間に置き去って優勝した。
  • ここのところはチグハグなレースもあったが、どちらかという切れ味に優れたタイプではなく、いい位置に居ながら延び切れない善戦マンタイプ。洋芝適性が高いのはその証左なのだろう。今回は前々で脚をため、後続が動く前に先に抜け出せた。ここまで楽に前で立ち回れれば、この馬でもこれだけの加速ができる。2番人気でも楽に競馬をさせてもらえたのは大きかった。今夏の飛躍楽しみだが、今回はかなり恵まれたのは事実。勝ち味の遅さがこれで解消できれば…。
  • 2着ジャミールは結果的に大事に乗りすぎたか。スタート後は中団。レース中ほどでも先団から離れた中団馬群の一角を形成。前が飛ばしすぎているということで、安藤騎手は慌てずに待機。4コーナーでも手綱を動かさず結果、ここでつけられた差を最後まで巻き返すことができなかった。札幌での勝ち鞍はあるが、あまり器用なタイプではないのかもしれない。4コーナーで差を詰められていれば…。ともかく、力は示した。久々としては及第点だろう。3着ドリームサンデーはテイエムプリキュアを前に置き、事実上の「逃げ馬」として馬群を引っ張った。4コーナーまでジックリと脚をためられたが、外から一気に勝ち馬が急襲。もう少しだけこれが遅ければ2着はあったかもしれない。5着フィールドベアーは、中間かなり陣営の気合いが入っていたが、レースで活かしきれず…。あれだけ闘志をむき出しにしていたのだから、レースでももっと積極的に乗ってよかったのではないか…。秋山騎手は時折、慎重になりすぎる時がある気が…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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