【菊花賞】優勝:ビッグウィーク

2010(平成22)年10月24日京都、G1・芝3000m、フルゲート18頭、小雨・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (6) ビッグウィーク  牡3 57.0 川 田 3.06.1 34.4 450( +6)
2着 (10) ローズキングダム 牡3 57.0 武 豊 1 1/4 33.9 464( +2)
3着 (12) ビートブラック  牡3 57.0  幸  ク ビ 34.4 510( 0)
4着 (2) レーヴドリアン  牡3 57.0 福 永 3/4  34.1 460(-10)
5着 (14) コスモラピュタ  牡3 57.0 津 村 ク ビ 35.9 478( +2)
  • 最後の1冠に手を伸ばすだけ…と思われたローズキングダムだったが、先に冠を奪って行ったのはビッグウィーク。神戸新聞杯3着馬がまたも戴冠。
  • コスモラピュタの逃げは想定済み。津村騎手の絶妙なペース。大きく引き離して無謀な逃げと紙一重ではあったが、それはあくまで見た目だけ。実質的なペースは平均ペース。大きく逃げたコスモラピュタに惑わされたか、各馬追いかけなかったために道中楽々と逃げを許してしまった。特に指摘したいのは、勝負どころとなる3コーナーの下り坂、残り800mの地点でのタイムが138秒5だった。実はこれは過去10回で2番目に遅い時計。それにもかかわらず、ここで後続の馬群とコスモラピュタとの差は依然として7〜8馬身。その馬群の先頭からローズキングダムまではさらに10馬身ぐらいの差。有力馬の多くが控える形となり動くに動けずにペースも上がらず、結果、逃げ馬と馬群の距離も縮まらず。これは逃げ馬、さらには先行馬にとって「美味しい」展開となった。
  • 1番人気を背負ったローズキングダムは慎重な競馬に徹す。中団やや後方でジックリと待機。既に折合いについては前走で懸念を払拭。武豊騎手らしい位置取りで4コーナーから直線の瞬発力勝負で何とかなるという計算だったのだろう。未対戦の馬多く、なかなか戦略が難しいところではあるが、他に合わせる必要なく自分の競馬をすれば格の違いで押し切れるという考え。それは間違いではないだろう。ただ、ラップタイムから言えば、あまりにも後ろ過ぎてしまったことは確か。2000m過ぎても我慢。動いたのは3コーナーから。中団まで押し上げて直線勝負。ここまでのこの馬自身の位置取りの推移は予定通りだっただろうが、やはりペースという点が想定外。前の馬が余力を十分に与えてしまったことが敗因だろう。仮にヤマニンエルブが逃げていれば、ここまで慎重にはなれなかっただろう。途中で動いて捕まえに行く可能性もあった。かえってそういう正面からの地力勝負に持ち込めれば良かったのかもしれない。しかし、逃げたコスモラピュタは伏兵。これでは動くに動けない…。結果は非常に残念ではあるが、鞍上は責められないだろう。馬自体は春の不振を完全に脱却。充実ぶり目立ち、古馬との戦いでもきっといい勝負をしてくれるはずだ。
  • さて、勝ったビッグウィークは2番手で競馬を進めた。逃げ馬にペースを作ってもらって自身は馬群の先頭で悠々とプレッシャーなく歩を進めることが出来た。持ったままで4コーナーまでいい位置をキープ。コスモラピュタといういい目標もおり、後ろからもせっつかれず。一番楽な競馬ができたのはこの馬だった。直線入るとためた脚を使って逃げ馬をとらえるだけ。神戸新聞杯(G2)では瞬発力勝負で1、2着馬と差が出てしまったが、今回は位置取りのアドバンテージを生かしてローズキングダムの追撃を封じた。前走は超スローで展開の恩恵受け評価が難しかったが…。今回もある意味では展開の恩恵を受けたラッキーがあったのも事実。正直、この後の展望がまだ描きにくいのだが…。ともかく、川田騎手の流れを読む能力に改めて感服。
  • 上位馬はことごとく先行馬。3着は人気薄のビートブラック。前走で2400mを快勝してスタミナを示していたが、今回はさらに勝ち馬同様にいい位置で立ち回れたのが大きい。ステイヤー気質で、引き続き長めの距離で。レーヴドリアンは4着と僅かに馬券に届かなかったが、力は出し切った。ペースを考えれば、ローズキングダムに相手を絞ったとして、ほぼ完璧なレース運びで直線を迎えることができた。若干仕掛けが遅れた分が少し残念。最後は脚色一緒だったため、スムーズに追い出せていても…という気はするが、長い脚が使えるか否かを確認するためにも、ロングスパートをして欲しかったとも思うが。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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