【日経新春杯】優勝:ルーラーシップ

2011(平成23)年1月16日京都、G2・芝2400m、フルゲート16頭、曇・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (8) ルーラーシップ 牡4 56.5 リスポ 2.24.6 34.4 496( +4)
2着 (11) ヒルノダムール 牡4 56.0 藤田伸 34.4 474( 0)
3着 (5) ローズキングダム 牡4 58.0 武 豊 ハ ナ 34.3 468( +6)
4着 (2) ナムラクレセント 牡6 57.0 和田竜 34.8 506( +4)
5着 (10) ホワイトピルグリム 牡6 56.0 福 永 35.0 468(+10)
  • 1000m通過が60秒1とこのレベルであれば、まずまずのペース。だが、中盤のペースがかなり特徴的。3コーナーの坂に向かってグッとペースを落ち着かせ、タメを作ったラップ。1000m通過から、坂が下る残り800mに至るラップタイム、ちょうどコースで当てはめれば向こう正面の区間が、51秒3も要している。これは、過去10回で3番目に遅い時計だが、近年は50秒前半で推移していただけに、かなりのペースダウンだろう。800mから京都らしく、急激なペースアップが始まったが、ここまで各馬が貯金できていただけに、タフな差し比べというよりも、単純な上がりの勝負に近いレースとなった。
  • 特に、残り800mからの2ハロンがカギ。ここでのペースの上がり方がかなり急激だったが、直線では逆にラップタイムが減速している。つまり、坂の下りでのこの勝負どころを迎える最後の区間で、加速についていけるだけの、瞬発力、ポジショニングがなければ、勝ち負けできる位置を直線では手にできないレース。ここで遅れてしまっては、最後の直線400mでは巻き返しが難しくなってしまう。事実、前々を意識していた馬たちが直線では、早めに抜け切って後続を引き離し決定的な差をつけてしまった。このスパートについていけなかった各馬は差すこともできず、そのまま敗退…。
  • こうなれば、一瞬で抜け切る脚がある馬が有利まさにルーラーシップはこういうタイプ。4コーナーでは、外からルーラーシップが進出。3番手でうまく加速がつき過ぎないように外を回ると、直線向いてからゴーサイン。鳴尾記念(G3)でのように、一瞬にして抜け切ってしまうと後は独走。ローズキングダムはインで進路をなくして一瞬立て直すのに時間が掛かってしまったこともあって、スパートが遅れ、最後追い込んできたものの既に、ルーラーシップはセーフティーリードを奪った後だった。最後までこのリードを守りきってルーラーシップの勝利。
  • この非常に重要なレースを斤量差があったとはいえ、勝ちきったのは立派。またリスポリ騎手も見事。コース取りも外過ぎずいつでも抜ける位置を確保。坂の下りでもうまく馬を御し、ゲシュタルトを壁としてギリギリまでスパートを我慢。この時点ではローズキングダムはインで厳しいコースに入ってしまい、待てる余裕があったのも幸運。直線に向くとこの馬の最大の武器の切れ味を使って抜け切った。有馬記念(G1)ではスローペースで前が止まらずにズブズブ…。今回はG2だったこともあったが、この切れ味はやはり大きな武器。しかし、もし天皇賞を狙うのであれば、まだ不安もある。それは、上述のように今回は変則的なラップであり、3コーナーからの下りだけでしか加速せず、直線では減速したこと。例年、3コーナーからのペースアップはほぼ最後まで続くこととなり、「長い区間での脚」が問われる。これは、天皇賞でも同様。その意味では今回の結果は参考にはなりにくい。今まで印象通り、勝ち馬の切れ味は再度証明されたが…。むしろ、ベストの条件はもう少し短い距離なのではないだろうか。あるいは、小回りコースだと思うのだが…。
  • 3着1番人気のローズキングダムはどうも反応が良くなかった。有馬記念を回避した影響ではないだろうが、終始もたれているような、ズブイ走り。去年後半に見せていた加速力があれば、今回ももっと上位に来れたと思うが。細かいコースロスなどあったが、期待が大きいだけに少しふがいない。12着コスモヘレノスは、正直丹内騎手という点が不安だったが…。京都コースは特徴的で難しいコース。この日まで9回しか乗ったことが無かったこの関東所属の騎手に任せたのはなぜか…。別に丹内騎手を責めるつもりは無いが、全く見せ場も、一瞬すらないままのレース。馬も含めて遠征するに値する成果が全くなかった。非常に、非常に残念なレース。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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