【京都記念】優勝:トゥザグローリー

2011(平成23)年2月13日京都、G2・芝2200m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (2) トゥザグローリー 牡4 56.0 リスポ 2.13.9 34.5 532( +8)
2着 (5) メイショウベルーガ 牝6 56.0 池 添 3/4 34.4 514( +6)
3着 (12) ヒルノダムール 牡4 56.0 藤田伸 34.7 476( +2)
4着 (4) ダノンシャンティ 牡4 58.0 安藤勝 1 1/2 34.6 480( -2)
5着 (6) ロードオブザリング 牡4 56.0 四 位 アタマ 34.5 510( -6)
  • 競馬界を跋扈(ばっこ)する、明け4歳馬。中でもこの中長距離、いわば王道の路線では特に前年までの古牡馬が手薄だったこともあり、路線をリードしていく、エースが待望されるところ。有馬記念(G1)では人気薄だったとはいえ、前々で粘り込む地力の競馬を見せたトゥザグローリーもまたその候補と言える1頭。まずは、今年初戦の最低限の仕事は、勝利することでその期待を裏切らないことだったが、キッチリと結果を出した。
  • 道中は先団のインでグッと我慢。前走に続いてここでもしぶとい脚を使う競馬…と思われた道中。ペースは1000m通過が61秒台。このレベルではスローと言えるが、このレースとしては、例年通りの流れでこの位置は悪くなかった。だが、その後のリスポリ騎手の乗り方はややこちらの予想とは違うもの。このペースで残り800mの3コーナーの下り坂に差し掛かると、定石通り各馬がペースアップ。後ろにいたシャドウゲイトが痺れを切らして3コーナーで一気に先頭の後ろまで上昇。そして、同世代のライバル、2番人気のヒルノダムールも中団後ろの位置から、このペースに反応して、徐々に上昇して行って4コーナーまでに先団あたりに進出。メイショウベルーガ、ダノンシャンティらのように自分の武器(この2頭であれば差し脚)に、絶対の自信を持つ馬は位置取りを変える必要はないが、上記2頭の乗り方は今回の流れで、セオリー通りの乗り方だっただろう。
  • しかし、トゥザグローリーは全く逆の乗り方。先団という絶好位置取りにいながら、4コーナーまで我慢を続けて何と位置取りを一旦下げてしまった。4コーナーでは中団確かに前が詰まったようにも見えるが、もう少し早い段階で行こうと思っていれば手は打てたはず。結局直線では7番手。実に残り600mの時点では例年より遅い99秒1。ここで一旦下げるというのは、ある意味で致命的だった。だが、馬の力が違った。前の馬たちを避けるように距離のロスを引き受けながら、大外を選択。一度前を譲ったヒルノダムールが先頭に立つと、それをすぐに急襲。メイショウベルーガと共に一閃。ゴール前で先頭に立つとそのまま押し切り、終われば完勝。
  • リスポリ騎手にとっては、どういう意図があったのか、あるいは思いがけずにあの位置取りとなってしまったかは分からないが、とにかく馬の力でもぎ取った勝利と言っていいだろう。直線2ハロンの時計は、11秒2−11秒6の合計22秒8。平坦コースとはいえ速い時計。特に今年同様にスローで上がり競馬となり、現役屈指の切れ味を持つ、ブエナビスタ、ドリームジャーニーらが強烈な決め手を見せ付けた昨年のあの直線の時計と比較しても、0秒1しか遅れていないのだから見事。もともと、一瞬の瞬発力はこの馬の武器。リスポリ騎手の意図はここにあったか…と思えなくもないが…。とにかく、折り合いも抜群でいい位置からの決め手。距離もこなせる。いよいよ本格化の様相で、今年は大きいタイトルも十分に狙えるだろう。極端な地力勝負とならない限りは今後も活躍できるはずだ。
  • それにしても、明け4歳馬が掲示板5頭のうち、4頭を占めるとは…。その中で2着はメイショウベルーガ。京都巧者が気を吐いた。池添騎手はこの流れで中団後ろ。4コーナーで気合いを付けたが、馬はやや反応が鈍く差を詰められなかった。この瞬間的な遅れでトゥザグローリーが外に転進した煽りを受けてしまい、この馬はさらに外へ。ここでのロスは痛かった。しかし、やはりこのコースは走る。この馬の力は出せただろう。3着ヒルノダムールは勝ち馬よりも先先の競馬。結果的には最後脚色が鈍ってしまったが、仕方がないだろう。仮に勝ち馬の後ろから狙うという競馬であったとしても、この上がりでは及ばなかったはず。残念だが、現時点での力の差があった。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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