【セントライト記念】優勝:フェイトフルウォー

2011(平成23)年9月18日中山競馬場、G2・芝2200m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (11) フェイトフルウォー 牡3 56.0 柴田善 2.10.3 34.0 504( +6)
2着 (2) トーセンラー 牡3 56.0 蛯 名 1 1/4 34.1 428( -4)
3着 (14) サダムパテック 牡3 56.0 岩 田 1 1/4 34.1 506( +6)
4着 (1) ベルシャザール 牡3 56.0 安藤勝 ハ ナ 34.8 536( -6)
5着 (16) トウシンイーグル 牡3 56.0 吉田隼 34.6 470( +4)
  • 逃げるだろうと思われていたロイヤルクレストが出し惜しみをしない逃げで隊列を引っ張り大逃げ。昨年のヤマニンエルブ以上のペースで飛ばしていった。マイラー気質の同馬。これは玉砕覚悟の逃げでどういう意図があったのか、よくわからないがともかく、レースを大きく左右することとなった。ここから6馬身ほど離れて上がり馬で5番人気に推奨されたショウナンバーズがポツンと追走。さらには、4馬身ほど離れて馬群が形成され、その先頭にベルシャザールという位置関係。人気を集めたサダムパテックは中団の後ろ。トーセンラーは馬群の中ほどで待機する作戦。さて、ロイヤルクレストのペースは、無謀とも言える数字を刻んでいった。1000m通過は57秒5。昨年の同じくハイペースだった通過タイムは58秒7。1秒以上も速いペースだった。2ハロン目からは10秒、11秒台が続き、息を全く入れない逃げ。これは厳しい。当然、ロイヤルクレストは3コーナーで早くも息が上がり始めて結局直線ではもうアラアラ。だが、後続の馬も決して楽ではなかったはず。2番手につけていたショウナンバーズもある意味ではこのペースに巻き込まれてしまい、タメを作れない追走。推定でこの馬もロイヤルクレストのプラス1秒ほどのペースで走っていただろう。それでも、十分なハイペースだった。仕方がないとはいえちょっと付いて行き過ぎてしまったか…。こちらも4コーナーで前を追う脚すらなく、沈んでいってしまった。ちなみに、この馬は最下位。ロイヤルクレストは10着…。どういう評価をすべきか悩ましいが…。さて、後続の馬たちも3コーナーからジワッと上昇して先行2頭を射程圏内におさめると追撃開始。一気にリードが縮まって直線抜けたのは外からフェイトフルウォー。4コーナーで大きく膨らみかけたが何とか柴田善騎手が抑えて直線で急伸。一気に先頭を坂下で奪うと京成杯に続く中山重賞制覇となった。
  • 調教次第で神戸新聞杯も選択肢となっていたようだが、出来に確信があったのだろう。実際、道中の手ごたえは抜群だった。気性面ではまだ幼さを残しているが今回のペースはスムーズに追走ができる流れ。直線での伸び脚も抜群。道中もスムーズで完勝と言える内容だった。特に最後の1ハロンは、前半のペースにも関わらず、11秒6と過去10回で最速をマークした。加えて、春の上位馬のサダムパテック、ベルシャザールを完封したのだから文句なし。ただ、精神的な面で不安を抱える以上、菊花賞タイプとも思えないのは事実。スタミナはクリアできても不安はある。
  • さて、上位馬は中団から前にいた馬たち。ペース的には差し馬有利と言える流れだったが、昨年のクォークスターのように後方待機の馬が差し切るパターンではなかった。後方が潰れて中団が残ったのは、一つは展開。2分10秒台の時計での決着となったように、ある程度道中は引っ張られ続け、スタミナが求められた流れと思う。実際、馬群の先頭ベルシャザールは59秒台での1000m通過と推定され、ソコソコのペースで流れていた。ただ、最後の直線での上がりの時計は結構速い時計が出ていた。あるいは、後続にとっては過度なハイペースではなく、平均的な流れだったか…。ただ、地力の違いという観点で解釈することも可能だ。逃げ馬と差が開いてはいたが、これだけの勝ち時計を考えれば、後続もなし崩し的にスタミナを奪われる展開だったとも思える。とにかく、ソコソコスタミナが奪われ、ソコソコ最後の脚も温存できたので、瞬発力比べとなったレースだった。
  • 2着トーセンラーは新しい面を見せられた。皐月賞、ダービーと敗因がハッキリとしていたが、ここは素質馬の評判を賭けた試金石の一戦。良馬場、壁を作れる内枠でうまく立ち回って、4コーナーでは持ち味の一瞬の加速でインをついた。最後は外から先に仕掛けていた勝ち馬に届かなかったが、この馬なりに久々に力を発揮できたレース。こちらは京都のダラダラと加速する流れが向きそうなタイプ。道中の注文が付くことは変わりないが、本番に繋がるレースは出来たのではないか。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
    競馬を楽しむためのメルマガ!!★名古屋で冠レース!!活字量たっぷり読み物メイン!解説、ニュース、提言、クイズ、登録馬紹介、新馬診断・物語、グルメ、豆知識、コラム、地方競馬観戦記!
    規約に同意して