【アルゼンチン共和国杯】優勝:トレイルブレイザー

2011(平成23)年11月6日東京、G2・芝2500m、フルゲート18頭、曇・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (11) トレイルブレイザー 牡4 55.0 安藤勝 2.31.5 35.5 490( +4)
2着 (12) オウケンブルースリ 牡6 58.5 田 辺 1 1/4 35.1 488( 0)
3着 (7) カワキタコマンド 牡4 55.0 柴田善 36.3 480( +8)
4着 (6) カリバーン 牡4 56.0 蛯 名 1 3/4 36.3 498(+14)
5着 (18) ビートブラック 牡4 57.0 松 岡 ハ ナ 36.1 508( +2)
  • 谷間のG2というイメージが強いレースとはいえ、近年、連対馬からはトーセンジョーダン、アーネストリー、スクリーンヒーロー、ジャガーメイルといったG1馬たちを輩出。ある意味では、中央競馬で最も注目されるハンデ戦であるこのレース。今回は既にG1でタイトルのあるオウケンブルースリの復活に向けての一戦という意味合いも強かったが、結果的には新興勢力、明け4歳馬のトレイルブレイザーが勝ち、登竜門をくぐっていった。
  • 強烈な逃げを期待していたコスモラピュタではなく、先手を取ったのはドリームセーリング。距離が延びてスタミナを生かせる舞台で強気にハナを取りきった。2番手にコスモラピュタ。ただ極端な逃げではなくこの2頭の差は2馬身ほど。後続も差がなく続く。カワキタコマンドが先団の一角。人気馬の位置取りは、オウケンブルースリは後方グループの一角で末を引き出そうとする、田辺騎手の騎乗。前走のイメージ、東京コースでの実績から選んだ戦法だろう。2番人気のビートブラックも同様に脚をためるが、こちらは中団のやや後ろとオウケンブルースリよりも前。前走同様に先手先手で位置取りのアドバンテージを生かしてオウケンブルースリを押し切ろうという意図か。そして3番人気のトレイルブレイザーは先団の外。5、6番手で待機。転厩初戦のカリバーンはいつもより後ろの中団グループ。
  • 結果的にはこの位置取りが明暗を分ける展開だった。1100m通過が67秒5とスローの道中。後半に入ると11秒台に早くも加速し、あたかも長い区間でのスタミナ勝負の様相となったが、これは先頭を争った2頭、ドリームセーリングとコスモラピュタの時計。ここで後続は静観して、この2頭にはついていく馬はおらず、実質的には他の馬にとってはスローペースが続いていたこととなるだろう。このペースで絶妙の動きを見せたのは、名手安藤騎手。前の2頭は気にせずに自身のラップだけに集中。スローとみるや、やや早仕掛けであったが3〜4コーナーでじわっと先頭に向かって行った。4コーナーを回った残り600mの地点でのタイムは85秒7。やや遅いぐらいの通過タイム。さらに、最後の600mが35秒7と極端な切れ味勝負にならなかったのも前の馬たちには大きかっただろう。まず抜けたのは、トレイルブレイザーが迫ってきたことで動かざるを得なかった伏兵カワキタコマンド。だが、直線半ばで先頭はトレイルブレイザーに代わると、最後までしぶとい伸び脚。大外から突っ込んできたオウケンブルースリを余裕を以って封じ、初重賞制覇。そして池江厩舎にまたビッグタイトルをもたらした。
  • 中長距離で期待の大きかった1頭だったが、ようやく本格化か。前走では今回同様に先行策で最後は休み明けと気分良くスパートさせた分だけ差されてしまったレースだったが、収穫は十分だった。差す競馬よりも今回のようなきれいな正攻法が合っている馬なのだろう。斤量は別として勝ちっぷりは文句なし。香港に向かう意向のようだが、ジャパンカップ(G1)にも色気。池江師、先日は「有馬記念に管理馬をたくさん出したい」と述べていたが、また1頭候補馬が…。しかし、なんという厩舎だろうか。潜在的なスタミナがある馬で強気の競馬で、いいところが出ている。展開の利もあったが、瞬発力もありパンパンの良馬場であったとしても対応できたはず。軌道に乗り始めたのではないか。
  • 2着1番人気のオウケンブルースリは結果的に位置が後ろ過ぎてしまったか。音無調教師も嘆いていたが、この斤量であの位置は厳しいのは事実。向こう正面で田辺騎手も動き出したが…。決め手だけの馬だとは思えないだけに、違うアイディアがあっても良かった気がする。往年の切れ味についてはずぶくなっている印象。これで違う戦い方を試みるきっかけになるのであれば無駄なレースではないが…。3着カワキタコマンドは驚き。距離もさることながら、これだけ強気の競馬で残ったのは立派だろう。勝ち馬と同斤量。夏の北海道シリーズでの活躍から小回りコースが向いていると思ったが…。前走に続いて東京でも好走。今夏最大の上がり馬だったか。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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