【阪神JF】優勝:ジョワドヴィーヴル

2011(平成23)年12月11日阪神、G1・芝1600m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (13) ジョワドヴィーヴル 牝2 54.0 福 永 1.34.9 34.1 418( -2)
2着 (11) アイムユアーズ 牝2 54.0 メンデ 2 1/2 34.9 452( -2)
3着 (18) サウンドオブハート 牝2 54.0 武 豊 ハ ナ 35.0 460( 0)
4着 (8) イチオクノホシ 牝2 54.0 デムー 1/2 34.5 432( +6)
5着 (1) アンチュラス 牝2 54.0 川 田 ク ビ 34.8 446( -2)
  • 経験が浅い馬たちのレースだけに展開の予想が難しかったが、ゲートが開くと逃げ候補だったレディーメグネイトが控える構え。やや無理に手綱を引いてマイルという距離に備える作戦だろうか。かわってファインチョイスが押し出されるように先頭に立たされる。エイシンキンチェム、アイムユアーズらも前に行き馬群がやや前がかりに形成された。ただ、ラシンティランテ、エピセアロームらが掛かり気味だったようにペースはかなり落ち着いて半マイルが48秒ちょうど。これは昨年よりは遅いが、このコースになってからは2番目に遅いタイム。落ち着いた流れで、若い各馬は折り合いを欠くところを見せてしまう。特に人気馬ではエピセアロームが外から400m通過という早い時点で上昇。先団にまで上がってしまった。さらには僅差ながらも1番人気となったサウンドオブハートも力んでしまい先団へ。上位人気馬が軒並み対応に苦慮していたが、その人気馬中でただ1頭スムーズに対応していたのが、ジョワドヴィーヴルだった。たった1戦のキャリアしかなかったこの名血は、しかしこのペースに問題なく対応。前走でもスローペースを経験していたが、今回も無難に中団で脚をためる競馬。ライバルたちを後ろから見つつ、前残りとなった場合にも対応できる絶好のポジジョンでレースを進めることが出来た。
  • ペースは直線に向かって12秒台を刻みややブレーキが掛かったが、残り600mを残して60秒2というやはりスローのままで直線へ。ラシンティランテが結局先頭に立つが、各馬がこれを追いかけてスパート。とにかく阪神のマイル、特にこのレースは道中の展開がどうというより、スローになればこの長い直線でいかにいい脚が使えるかが勝敗決する「切れ味勝負」の舞台。位置取りはあまり関係がなくなる。昨年のレーヴディソール、そしてブエナビスタなどはその典型だったが、今回この勝負を制したのはジョワドヴィーヴルだった。4コーナーでもまだ中団に位置していたが、先団の動きに合わせてジワッと上昇。外に福永騎手が出すとゴーサイン。ここからの弾け方は姉譲りだった。左ムチが入ると推計で10秒台の時計を出しながら前を追い詰め、最後の坂でもさらに加速して、一気に先頭に踊り出ると姉の勝ち方をなぞるように完勝のゴールへ。上がり34秒1はメンバー最速。キャリア1戦でのG1勝利という大記録を作った。
  • 調教のフォームもそうなのだが、本当に姉のブエナビスタによく似ている。今回もスローで後方待機。直線だけで勝ち切るという競馬ぶりは類似している。だが、この馬の方が2歳終わりの時点では、道中の動き方など融通が利きそうな気がする。まだ成長の途上でもこの競馬は圧巻。当然来年はこの馬を中心に回っていくことになるだろう。ただ、ディープインパクト産駒は少なくとも大レースでは、マイラーに活躍馬が集中。母系を考えれば問題はないだろうが、桜花賞(G1)までは約束されたとはいえ、その後は今後のレース次第だろう。杞憂に終わりそうだが、姉はオークス(G1)を勝てなかっただけにこの馬には姉以上の成績が求められる。また、それだけの資質を持った馬でもある。とにかく後は無事に。怪我がないように厩舎には調整をお願いしたい。
  • 2着アイムユアーズは、ファンタジーS(G3)を勝った割には人気落ち。恵まれた感じがあったか。だが、今回はメンディザバル騎手がいい判断。このペースで前走とは違い無理に控えずに前へ。日本に来てから正直イマイチな騎乗も多かったが、段々と展開の中でどう位置を取ればいいかをよく考えて乗ってきているように思う。この騎手は今後さらに飛躍する可能性がある。馬も立派。自在性あり、昨年の2着馬のホエールキャプチャのようなイメージも。マイルはキャリア最長だったが延びても問題なさそうだ。流れも向いたがよく伸びた。3着サウンドオブハートも先団から。こちらも最後までいい脚を使ったが、大外の追走が微妙に影響したか。加えて、長い直線というより小回りで一瞬の切れを繰り出すタイプという気もする。武豊騎手のG1連続年優勝の記録はお預け…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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