【京都記念】優勝:トレイルブレイザー

2012(平成24)年2月12日京都、G2・芝2200m、フルゲート16頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (3) トレイルブレイザー 牡5 57.0 武 豊 2.12.4 35.3 494( -1)
2着 (1) ダークシャドウ 牡5 57.0 福 永 35.1 516( +8)
3着 (9) ヒルノダムール 牡5 58.0 藤田伸 1 1/4 35.0 482(+16)
4着 (4) トーセンラー 牡4 55.0 デムー 1/2 35.3 440( +4)
5着 (5) ロードオブザリング 牡5 56.0 池 添 1 3/4 36.0 514( -2)
  • 少頭数の激戦。例年、有力馬が睨みあってスローの傾向となる。今年も、トーセンラー、ウインバリアシオンと控えるタイプが人気を集め、前に行くであろう1番人気ダークシャドウの動きを巡って、各馬の作戦が決まってくると思われ、慎重な騎乗によるペースの鈍化が見込まれたが…。結果的には想定外の平均ペースとなった。スタートして、穴馬のスイートマトルーフが玉砕覚悟の逃げを打った。トレイルブレイザーはスッと出たなりに先団。リッツィースターが逃げ馬を追いかけて2番手。1000m通過が60秒3とこのレベルでは平均的とはいえ、実は過去10年で最も速い時計。隊列も縦長となって、逃げ2頭の後ろ4、5馬身ほと後ろにポツンとトレイルブレイザーが追走。さらに4馬身ほど遅れてダークシャドウ、そして2馬身後ろで各馬が馬群を形成していった。この位置関係が、結局最後の結果に影響した。
  • 前は淀みの無いペースが続く。スイートマトルーフとリッツィースターはとにかくもう自分のペースで行くだけ。結果的に7、8着と惨敗してしまう。もちろん、力がここでは足りなかったということもあろうが…。ここで、絶妙だったのがトレイルブレイザー。少し離れた5番人気とマークが薄かったこともあろうが、各馬がマークしていたダークシャドウのさらに前で他馬に関係なく自分の競馬に集中できた。このペース自体は、前述のように過去10回で最速とはいえ、G2という格を考えれば極端に速くもないペース。しかし隊列は縦長。トレイルブレイザーと先頭の距離を考えれば、大体1秒ほど遅れての追走。つまりは1000m61秒程度。この馬を逃げ馬として考えれば、61秒でダークシャドウらに4馬身以上の差をつけて3コーナーを迎えたのはかなり有利な状況だったのではないか。
  • さらに3コーナー回って、ダークシャドウの挙動もトレイルブレイザーを有利に。ここでダークシャドウはまだ動かないまま。結果、ここでもう1頭の有力馬トーセンラーもダークシャドウを追い越さずに一旦並んだ状態をキープ。だが、結果的にこれは慎重すぎた。ダークシャドウだけが相手ならわかるが、この勝負どころで5馬身ほど前にいいペースでトレイルブレイザーがいたことを過小評価していたのではないか。ウインバリアシオンは、自身の形があったとはいえ、ヒルノダムールも含めてもっと積極的に乗っても良かったはず。各馬がダークシャドウに合わせすぎてしまったために、勝ち馬がスイスイとさらにリードを広げられた。4コーナーでもダークシャドウは持ったまま。しかし、武豊騎手は早め早めのスパート。平均ペースだったこと、そして京都外回りで加速ポイントのはずの3コーナーでも、後続が追撃してこなかったためにペースが僅かしか上がらずに脚がためられたことでこの直線での瞬発力に繋がった。残り600mでの11秒3は過去最速タイ。残したリードをさらに広げてトレイルブレイザーがそのまま押し切り、G1級の馬たちを退けて快勝。
  • ジャパンカップ(G1)で4着したコンビが復活。前々でしぶとい脚を使って得意の京都で重賞タイトルを重ねた。だが、今回は色々な条件が重なったことも確か。気楽な立場で戦えたが、マークされると厳しかっただろう。有力馬が揃う厩舎でも遜色ない存在となったが…。理想は長距離での粘り腰。天皇賞・春(G1)あたりは面白いかもしれない。ただ、今回は「ちょうどいいところ」で競馬ができたのが勝因だろう。2着ダークシャドウは久々もあろうが、ちょっと大事に乗りすぎてしまったのではないか。もっと積極的に前を捕まえに行ってもいい。どうも、福永騎手、慎重に乗りすぎる傾向があると思うのだが…。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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