【産経大阪杯】優勝:ショウナンマイティ

2012(平成24)年4月1日阪神、G2・芝2000m、フルゲート16頭、曇・稍重

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (11) ショウナンマイティ 牡4 56.0 浜 中 2.05.5 34.3 500( -4)
2着 (6) フェデラリスト 牡5 57.0 横山典 1 1/4 35.2 524( -4)
3着 (2) トーセンジョーダン 牡6 58.0 岩 田 ク ビ 35.6 482( 0)
4着 (8) ローズキングダム 牡5 57.0 後藤浩 3/4 35.1 468(+14)
5着 (1) ナカヤマナイト 牡4 56.0 柴田善 3/4 35.3 480( -4)
  • 逃げ馬不在でコスモファントムあたりが先手を取ると思われたが、何とトーセンジョーダンが先頭に立つ。一昨年の有馬記念(G1)以来の逃げ。無理に控えるよりもこのメンバーならハナに立ってもやれるという自信もあったのだろう。ただ、スタート直後、ある程度休み明けということもあってズブさを勘案してか、岩田騎手気合いをつける。すると内にいたナカヤマナイトも併走。さらには外から3番枠のフライングアップルも競りかける。フライングアップルがトーセンジョーダンの前に入ってインで壁をつくろうとするところを、フタをされたくなかった岩田騎手はさらに加速。ナカヤマナイトの前を取ってインのラチ沿いをキープ。ここでつけた勢いでコスモファントムのインから1コーナーまでに先頭に立つこととなった。
  • この逃げのペースがやや重とはいえ、超がつくスローペース。1000m65秒という、重賞ではまず見られない、新馬戦並みの遅いペースとなってしまった。特に3ハロン目の時計が13秒7、そして次の1ハロンが13秒2。前半の早い段階でペースが落ちる流れ。セオリー通りなら小回りの内回りということもあり前有利。1番人気のフェデラリストは、先団の外のペースを踏まえればベストと言えるポジション。ナカヤマナイトは中団のインコース。ローズキングダムは中団の後ろ。そして、ショウナンマイティは後方2番手の位置取り。加えて、馬場自体は一つ前の3歳1400m戦が1分23秒台とやや時計が掛かる馬場。確かに、前半からジワッと加速してタメのない流れ。だが、展開も馬場も先行馬に都合のいいレースとなっていた。
  • しかし、最後に差しきったのは後方待機のショウナンマイティだった。トーセンジョーダンがコスモファントムに4コーナーで寄られて後退しかけるとフェデラリストが外からスパート。教科書通りの横山典騎手の騎乗。しかし、ジリジリとしか伸びない。スローで各馬脚が溜まっていたのだから当然。トーセンジョーダンが地力でもう一度盛り返すとマッチレース。坂で半馬身のリードを奪ったフェデラリストが勝ちパターンにはまったと思われたが、大外一気でショウナンマイティがまとめて差しきった。
  • 勝因の1つは、もちろん【この馬自身の決め手】が挙げられるだろう。33秒台もコンスタントに繰り出せる馬。今回は34秒台ではあるが、外の伸びるコースを思い切って選択した浜中騎手が渾身の追い込みで勝ち馬を導いた。ただ、差し切れた理由はそれだけではない。後半の1000mもこのレースで過去10回で一度しかない60秒台を計時するような【時計が掛かる馬場】だったおかげもあるだろう。通常であれば、ここまでスローペースの流れであれば、ましてこのレベルの馬たちであれば残り600mの上がりは先行馬でも34秒台より速いタイムで上がれるはず。だが、今回は勝ち馬と最下位のソリタリーキングを除いて全て35秒台の上がり。この点は、一団で各馬同じようなタイムの上がりとなり、位置取りが結局ものを言う…というスローらしい現象。だが、時計が掛かったおかげで「35秒台」で各馬まとまってしまったという点は特筆すべきだろう。一方、外のいいところを通ったショウナンマイティは34秒台とただ1頭、別の馬場状態でレースを戦い、「通常のスローで繰り出す上がり」で上がった。いわば他馬が渋った馬場を通ったのに、この馬だけは良馬場のコースで競馬をしたようなもの。ここに通常ならば追い込み馬には絶望的なスローペースでも逆転の目が出てきた。
  • かつては浜中騎手のお手馬としてクラシック路線を目指していたが、スタートに課題があるなど、毎度伸びきれずに結果が出なかった。今回は浜中騎手の好判断もあったが、ためられれば確実に伸びる馬。今後も展開次第で浮上するだろう。ただ、長い区間で脚を使うというよりも本来は直線でスパッと切れるタイプ。長い直線のコースがあっているだろう。春よりも秋、大舞台で活躍するチャンスがありそうだ。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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