【宝塚記念】優勝:オルフェーヴル

2012(平成24)年6月24日阪神、G1・芝2200m、フルゲート18頭、晴・良

順位 馬番 馬名 性齢 斤量 騎手 着差 上り 馬体重
1着 (11) オルフェーヴル 牡4 58.0 池 添 2.10.9 34.7 456( -4)
2着 (7) ルーラーシップ 牡5 58.0 ウィリ 35.4 496( -2)
3着 (2) ショウナンマイティ 牡4 58.0 浜 中 1 1/4 35.0 496( +2)
4着 (1) ウインバリアシオン 牡4 58.0 岩 田 35.8 508( -4)
5着 (4) マウントシャスタ 牡3 53.0 川田将 ハ ナ 35.9 450( -6)
  • ネコパンチが大外からムチを入れて主導権。予想通りの展開で1000m通過は58秒4と過去10年で2番目に速い高速ラップとなった。これを離れてスマイルジャックが追いかけて、ビートブラック、アーネストリーらがさらに2馬身ほど間隔を空けて追走する。上位人気馬はオルフェーヴルを意識したか、慎重な立ち回り。6番手のインにルーラーシップ。トゥザグローリーがその後ろ。さらに1馬身を空けてオルフェーヴルとウインバリアシオンが並んで走る。ウインバリアシオンの岩田騎手としては位置取りが同じなら(いつもはウインバリアシオンが後ろから追いかけることが多いが)決め手勝負で互角に戦える可能性もあるという理想的なポジショニングだった。そして、その後ろにショウナンマイティが後方2番手、最後方あたりを追走してここでも直線一気に賭ける競馬。
  • さて、3コーナーに入るとネコパンチが減速。レースラップも遅くなったが、ここで後続は差を詰めに掛かってペースを上げていたはず。内回りということもあり各馬、オルフェーヴル、ウインバリアシオンあたりに対して、リードを保っておくために残り600m前から手綱が動き出す。しかし、これは結果的にスタミナを消耗することとなっただろう。ウインバリアシオンなどはとにかく早くリードを奪うべく3コーナー過ぎて馬場の悪いインを上昇していき中団へ。だが、オルフェーヴルは動かずに後方のままで3コーナーから4コーナーへ。ここで凄かったのが池添騎手のコース取りだ。
  • 今回はオルフェーヴルの能力というよりも、初めて騎手の貢献が馬の能力を上回ったG1勝利だろう。馬場の悪いインを避けて多くの馬が外目に出していったのに対して、道中こそは外を走っていたオルフェーヴルだったが直線に入ると迷いなく各馬が避けるインに馬を入れていく。外に出す余裕はないということもあっただろう。さらに各馬が外に出すことで阪神内回りでありがちではあるがインがポッカリと開くことも見込まれた。さらに馬自身はダービーなどで証明しているように馬場が多少悪くても鋭い脚が使えるパワータイプ。さらに距離ロスを防ぐことも出来る。オルフェーヴルの長所を踏まえた上での池添騎手のイン狙い。これが勝因のほぼ全て。4コーナー回って直線向いた途端に、各馬が大きく外へ転進していく中、後方にいたはずのオルフェーヴルは既に先頭まで僅かという位置に上昇。ハイペースでこの馬だけは最後まで脚をためられていた。現役、否、歴代屈指の末脚の破壊力を持つこの馬が余裕を持ったまま。一方で他馬はコースロスをしてしまった上に早仕掛け。これではもうどうしようもない。あっという間に抜け出して、去年のオルフェーヴルのパフォーマンスで2馬身差の完勝劇。
  • ともかく、三冠馬がまた競馬の中心に帰ってきたことは素晴らしいことである。ただ、個人的には今回の勝利は上述の通り池添騎手の手腕による部分が大きい。馬の状態がイマイチだったが、うまく消耗させずにいいコースに導いた。このペースで折り合いも問題なくついたことも大きいだろう。この後に関しては以前述べたが何も2400mのレースにこだわることもないだろう。2000mあたりであればコンスタントに末脚を使えるのではないか。この馬の頂点を目指して秋も頑張ってほしい。それにしても、これでまた競馬が楽しくなってきた。
  • 2着ルーラーシップは先団の後ろで競馬を進めて直線では大外に出したが。この馬なりには伸びたがコース取りの差もあった。それにしても、堅実な馬になった。パンパンの良馬場で走りたいだろう。3着ショウナンマイティは勝ち馬を追いかけるようにインを伸びた。浜中騎手としては前走をふまえて初めからインを突く作戦だったのかもしれない。馬場に関係なくいい脚を使えることは収穫。しかし、ベストは長い直線でのレースだろう。
  • 研究員アサノ プロフィール
    レース回顧やコラムが中心の競馬メルマガ「2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン」主筆。早稲田大学にて助手を務めた後、現在は某研究機関にて地域政策研究に従事。趣味は全国の競馬場巡りで、これまでに中央地方合わせて20以上の競馬場を踏破している。
  • 2回中山3日目やや重−中央地方競馬マガジン
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